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October 2, 1997 Vol. 337 No. 14

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リンパ節転移陽性閉経前乳癌女性におけるアジュバント放射線療法と化学療法
ADJUVANT RADIOTHERAPY AND CHEMOTHERAPY IN NODE-POSITIVE PREMENOPAUSAL WOMEN WITH BREAST CANCER

J. RAGAZ AND OTHERS

背景

早期乳癌の治療のための乳房切除後の放射線療法は,1940 年代以降,局所再発率を低下させることが知られている.しかし,術後放射線療法は生存率を改善しなかったため,この療法の常用的な利用は,1980 年代以降減少しはじめた.われわれは,放射線療法と化学療法との併用の有効性をプロスペクティブに試験した.

方 法

1978~86 年のあいだに,閉経前リンパ節転移陽性乳癌女性 318 人を改良根治乳房切除後に無作為割付けして,化学療法と放射線療法または化学療法単独を行った.放射線療法は,シクロホスファミド,メトトレキサート,およびフルオロウラシルの第 4 サイクルと第 5 サイクルのあいだに,胸壁および所属リンパ節に行った.

結 果

15 年の追跡期間の後,化学療法と放射線療法群の女性は,化学療法単独治療群の女性と比較して,再発率が 33%減少し(相対リスク,0.67;95%信頼区間,0.50~0.90),乳癌による死亡率は 29%減少した(相対リスク,0.71;95%信頼区間,0.51~0.99).

結 論

改良根治乳房切除後の放射線療法と化学療法との併用は,局所性および全身性再発率を低下させ,乳癌による死亡率を低下させる.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1997; 337 : 956 - 62. )