The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

January 12, 2017 Vol. 376 No. 2

小児片頭痛に対するアミトリプチリン,トピラマート,プラセボの比較試験
Trial of Amitriptyline, Topiramate, and Placebo for Pediatric Migraine

S.W. Powers and Others

背景

小児の片頭痛を予防するための薬剤があるとして,どれを使用すべきかは確立されていない.

方 法

片頭痛を有する 8~17 歳の小児・思春期児を対象に,アミトリプチリン(1 mg/kg/日),トピラマート(2 mg/kg/日),プラセボを比較する無作為化二重盲検プラセボ対照試験を行った.患者を,いずれかの群に 2:2:1 の割合で無作為に割り付けた.主要評価項目は,ベースラインの 28 日間と 24 週の試験期間の最後の 28 日間との比較で,頭痛日数が相対的に 50%以上減少した患者の割合とした.副次的評価項目は,頭痛による生活支障度,頭痛日数,試験を終了した人数,治療期間中に発現した重篤な有害事象とした.

結 果

361 例を無作為化し,主要有効性解析の対象は 328 例(アミトリプチリン群 132 例,トピラマート群 130 例,プラセボ群 66 例)であった.事前に計画した中間解析のあと,無益性のために試験は早期に終了された.主要評価項目の発生率に群間で有意差は認められず,アミトリプチリン群 52%,トピラマート群 55%,プラセボ群 61%であった(アミトリプチリンとプラセボとの比較で P=0.26,トピラマートとプラセボとの比較で P=0.48,アミトリプチリンとトピラマートとの比較で P=0.49).頭痛による生活支障度,頭痛日数,24 週の治療期間を終了した患者の割合にも群間で有意差は認められなかった.アミトリプチリン群とトピラマート群では,いくつかの有害事象の発現率がプラセボ群よりも高く,アミトリプチリン群では疲労(30% 対 14%),口渇(25% 対 12%),トピラマート群では感覚異常(31% 対 8%),体重減少(8% 対 0%)が多く認められた.重篤な有害事象として,アミトリプチリン群では気分変調 3 例,トピラマート群では自殺企図 1 例が認められた.

結 論

小児・思春期児の片頭痛に対する 24 週間のアミトリプチリン,トピラマート,プラセボの比較で,頭痛頻度の低下と頭痛による生活支障度の減少に有意差は認められなかった.実薬は有害事象の発現率がより高いことに関連した.(米国国立衛生研究所から研究助成を受けた.CHAMP 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01581281)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 376 : 115 - 24. )