The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

December 14, 2017 Vol. 377 No. 24

1 型糖尿病患者においてインスリンにソタグリフロジンを追加した場合の効果
Effects of Sotagliflozin Added to Insulin in Patients with Type 1 Diabetes

S.K. Garg and Others

背景

1 型糖尿病患者の大半は,インスリン療法のみでは十分な血糖コントロールが得られていない.われわれは,1 型糖尿病患者において,インスリン療法に経口ナトリウム–グルコース共輸送体 1・2 阻害薬ソタグリフロジン(sotagliflozin)を併用した場合の安全性と有効性を評価した.

方 法

世界の 133 施設で第 3 相二重盲検試験を行い,インスリン療法(ポンプまたは注射)を受けている 1 型糖尿病患者 1,402 例をソタグリフロジン群(400 mg/日)とプラセボ群に無作為に割り付け,24 週間投与した.24 週の時点で糖化ヘモグロビン値 7.0%未満であり,無作為化後に重症低血糖または糖尿病ケトアシドーシスのエピソードが起こっていないことを主要エンドポイントとした.糖化ヘモグロビン値,体重,収縮期血圧,1 日あたりの平均追加インスリン量のベースラインからの変化量を副次的エンドポイントとした.

結 果

主要エンドポイントを達成した患者の割合は,ソタグリフロジン群のほうがプラセボ群よりも有意に高かった(699 例中 200 例 [28.6%] 対 703 例中 107 例 [15.2%],P<0.001).ベースラインからの変化量の最小二乗平均値はソタグリフロジン群のほうがプラセボ群よりも有意に高く,差は糖化ヘモグロビン値が -0.46 パーセントポイント,体重が -2.98 kg,収縮期血圧が -3.5 mmHg,1 日あたりの平均追加インスリン量が -2.8 単位であった(いずれの比較も P≦0.002).重症低血糖の発症率は,ソタグリフロジン群とプラセボ群とで同程度であった(それぞれ 3.0% [21 例] と 2.4% [17 例]).血糖値 55 mg/dL(3.1 mmol/L)以下の低血糖が報告された割合は,ソタグリフロジン群のほうがプラセボ群よりも有意に低かった.糖尿病ケトアシドーシスの発症率は,ソタグリフロジン群のほうがプラセボ群よりも高かった(それぞれ 3.0% [21 例] と 0.6% [4 例]).

結 論

インスリン投与を受けている 1 型糖尿病患者において,ソタグリフロジンを投与した例では,重症低血糖を起こしたり糖尿病ケトアシドーシスを発症したりすることなく糖化ヘモグロビン値 7.0%未満を達成した患者の割合が,プラセボを投与した例よりも高かった.しかし,糖尿病ケトアシドーシスの発症率はソタグリフロジン群のほうが高かった.(Lexicon Pharmaceuticals 社から研究助成を受けた.inTandem3 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02531035)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 377 : 2337 - 48. )