The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

August 24, 2017 Vol. 377 No. 8

2 型糖尿病におけるデグルデクとグラルギンとの有効性および安全性の比較
Efficacy and Safety of Degludec versus Glargine in Type 2 Diabetes

S.P. Marso and Others

背景

デグルデクは,糖尿病を有する成人,思春期児,小児での使用が承認されている,1 日 1 回超長時間作用型の基礎インスリンである.先行する非盲検試験では,デグルデクを投与した患者は,基礎インスリンであるグラルギンを投与した患者よりも,血糖降下作用の日差変動が小さく,低血糖発現率が低いことが示されている.しかし,デグルデクの心血管安全性に関するデータは不足している.

方 法

目標達成に向けた治療の二重盲検,イベント主導型の心血管転帰評価試験において,2 型糖尿病患者 7,637 例を,インスリンデグルデクを投与する群(3,818 例)とインスリングラルギンを投与する群(3,819 例)に無作為に割り付け,それぞれ夕食から就寝までのあいだに 1 日 1 回,100 単位/mL を投与した.判定された主要心血管イベント(心血管系の原因による死亡,非致死的心筋梗塞,非致死的脳卒中)の初回発生を生存時間(time-to-event)解析の主要複合転帰とし,非劣性マージンは 1.3 と事前に規定した.米国糖尿病学会の定義をもとに判定された重症低血糖を,多重性調整副次的転帰と事前に規定した.

結 果

無作為化された患者のうち,6,509 例(85.2%)で心血管疾患,慢性腎臓病,あるいはその両方が確認された.ベースラインでは,平均年齢 65.0 歳,平均糖尿病罹病期間 16.4 年,平均(±SD)糖化ヘモグロビン値 8.4±1.7%であり,患者の 83.9%がインスリン投与を受けていた.主要転帰はデグルデク群の 325 例(8.5%)とグラルギン群の 356 例(9.3%)に発生した(ハザード比 0.91,95%信頼区間 0.78~1.06,非劣性の P<0.001).24 ヵ月の時点で,平均糖化ヘモグロビン値は両群とも 7.5±1.2%であったのに対し,平均空腹時血糖値はデグルデク群のほうがグラルギン群よりも有意に低かった(128±56 mg/dL 対 136±57 mg/dL,P<0.001).重症低血糖は,デグルデク群の 187 例(4.9%)とグラルギン群の 252 例(6.6%)で発現し,絶対差は 1.7 パーセントポイントであった(率比 0.60,優越性の P<0.001;オッズ比 0.73,優越性の P<0.001).有害事象の発現率に群間で差は認められなかった.

結 論

2 型糖尿病で心血管イベントリスクの高い患者において,デグルデクは,主要心血管イベントの発生率に関してグラルギンに対する非劣性を示した.(Novo Nordisk 社ほかから研究助成を受けた.DEVOTE 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01959529)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 377 : 723 - 32. )