The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

September 7, 2017 Vol. 377 No. 10

コントロール不良の喘息を有する成人に対するテゼペルマブ
Tezepelumab in Adults with Uncontrolled Asthma

J. Corren and Others

背景

中等症~重症の喘息で,とくに非好酸球性炎症がみられる患者のなかには,依然として喘息のコントロールが得られない例がいる.この試験では,長時間作用性β刺激薬と中~高用量の吸入ステロイドによる治療を行ってもコントロール不良の喘息患者を対象に,上皮細胞由来のサイトカイン,胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)に特異的なヒトモノクローナル抗体であるテゼペルマブ(tezepelumab [AMG 157/MEDI9929])の有効性と安全性を評価した.

方 法

第 2 相無作為化二重盲検プラセボ対照試験で,52 週の投与期間中に 3 用量のテゼペルマブ皮下投与とプラセボ皮下投与とを比較した.主要エンドポイントは,52 週の時点での喘息増悪の年間発生率(1 患者年あたりの件数)とした.

結 果

テゼペルマブ 70 mg 4 週ごと投与(低用量群,145 例),210 mg 4 週ごと投与(中用量群,145 例),280 mg 2 週ごと投与(高用量群,146 例)は,52 週の時点での年間増悪率はそれぞれ 0.26 件,0.19 件,0.22 件であったのに対し,プラセボ群(148 例)では 0.67 件であった.したがって,各テゼペルマブ群の増悪率は,プラセボ群と比較してそれぞれ 61%,71%,66%低かった(すべての比較で P<0.001).患者の登録時の血中好酸球数を問わず同様の結果が得られた.52 週の時点での気管支拡張薬吸入前の 1 秒量は,テゼペルマブの全群でプラセボ群よりも高かった(差は低用量群 0.12 L [P=0.01],中用量群 0.11 L [P=0.02],高用量群 0.15 L [P=0.002]).中用量群の 2 例,高用量群の 3 例,プラセボ群の 1 例が有害事象のため試験レジメンを中止した.

結 論

長時間作用性β刺激薬と中~高用量の吸入ステロイドによる治療歴のある患者のうち,テゼペルマブ投与例では,プラセボ投与例と比較して,ベースラインの血中好酸球数に関係なく,臨床的に重要な喘息増悪率が低かった.(MedImmune 社 [AstraZeneca グループ],Amgen 社から研究助成を受けた.PATHWAY 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02054130)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 377 : 936 - 46. )