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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
January 14, 2016
Vol. 374 No. 2
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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思春期児に対する肥満手術後の追跡
Follow-up after Bariatric Surgery in Adolescentsこの試験では,肥満手術を受けた思春期児を 3 年間追跡した.体重,心血管代謝系の健康,QOL に改善がみられたが,一部の微量栄養素の欠乏が認められた例や,追加の腹部手術を受けた例もいた.
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結核性髄膜炎の成人における強化療法
Intensified Therapy in Adults with Tuberculous Meningitis結核性髄膜炎は依然として致死率が高い.この試験では,標準的な抗結核療法にレボフロキサシンと高用量のリファンピンを追加する強化レジメンと,標準療法単独とを比較した.強化レジメンのほうが生存率が高いという結果は得られなかった.
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乳頭状腎細胞癌における遺伝子異常
Genetic Lesions in Papillary Renal-Cell Cancer乳頭状腎細胞癌は腎癌の 15~20%を占める.1 型は,多発性で悪性度が低いことが多く,MET の変異に関連していることが示された.2 型は,異質性,悪性度がより高く,NRF2-ARE 経路の活性化に関連していることが示された.
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鼠径ヘルニアの修復における低価格メッシュ
Low-Cost Mesh in Groin Hernia Repairウガンダで,鼠径ヘルニアの修復において,高額な市販の合成メッシュと低価格メッシュ(滅菌した蚊帳)とを比較する試験が行われた.術後 1 年の再発率,術後合併症の発症率に有意差は認められなかった.
REVIEW ARTICLE
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処方オピオイドの非医療的使用とヘロインの使用
Nonmedical Use of Prescription Opioids and Heroin Useヘロイン使用者の大部分が過去に処方オピオイドを非医療的に使用していたと報告していることから,オピオイドの処方が制限されるようになった.それにもかかわらず,処方オピオイドの使用者でヘロインを使用するようになる例がごく一部存在する.
HEALTH POLICY REPORT
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メディケイドと長期ケアの将来
Future of Medicaid and Long-Term Care長期ケアはメディケアでも,民間保険でも補償されていない.メディケイドは,貧困者と,医療費を自己負担後に認定された人に対し長期ケアの支払いを行う.この論文では,ベビーブーム世代の高齢化と財政的な制限を背景とした,資金調達の課題について論じる.
PERSPECTIVE
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意思決定の共有 ― スイートスポットを見つける
Shared Decision Making — Finding the Sweet Spot医療における意思決定に患者が果たす役割は,臨床の状況にマッチしていない.われわれは,確実性が高い場合には強く勧めて,不確実性が高い場合に患者に決めさせているが,そうではなく,正反対のことをすべきである.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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ランチージ徴候
Lancisi’s Sign60 歳の男性が,進行する呼吸困難と体重増加のため受診した.胸骨左縁下部に,吸気時に増強する全収縮期雑音を聴取した.頸部の診察で触知された,ランチージ徴候として知られている単形性の静脈波を動画で紹介する.
NEJM QUICK TAKE
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結核性髄膜炎における強化療法
Intensive Therapy in Tuberculous Meningitis結核性髄膜炎患者の最大で 1/3 が,治療を行っても死亡する.標準療法は肺結核のデータに基づいているが,脳脊髄液中の薬剤濃度が十分にはならない可能性がある.変更が加えられたレジメンは転帰を改善するのだろうか? 新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE VIDEO
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ギルブレス氏の映画
Mr. Gilbreth’s Motion Picturesフランク・ギルブレスは,製造業で用いられている動作研究の原理は,外科手術においても,効率を改善する一手段として適用できる可能性があると考えた.ギルブレスの映画の一つで,腫瘍摘出に関するものを,NEJM.org でご覧いただけます.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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意思決定の共有を最適化する
Optimizing Shared Decision MakingTerri Fried が,さまざまな臨床状況によって異なる,意思決定の共有へのアプローチについて論じている.