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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

August 3, 2017
Vol. 377 No. 5

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 血管拡張性ショックの治療のためのアンジオテンシン II
    Angiotensin II for Treatment of Vasodilatory Shock

    血管拡張性ショック患者を,アンジオテンシン II 投与とプラセボ投与に無作為に割り付けた.3 時間の時点で,平均動脈圧が 10 mmHg 以上上昇したか,75 mmHg 以上であった患者はアンジオテンシン II 群のほうがプラセボ群よりも多かった.

  • ダビガトラン中和のためのイダルシズマブ
    Idarucizumab for Dabigatran Reversal

    止血困難な出血を呈する患者 300 例と緊急処置を必要としている 200 例において,イダルシズマブはダビガトランの抗凝固作用の中和に 100%有効であった(それぞれ,止血までの時間の中央値 2.5 時間,処置開始までの時間の中央値 1.6 時間).

  • 移植を受ける患者に対する IgG エンドペプチダーゼ
    IgG Endopeptidase in Patients Undergoing Transplantation

    ヒト IgG を F(ab')2 断片と Fc 断片に切断する化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)由来 IgG 分解酵素(IdeS)は,ドナー特異的抗体を減少させるか除去し,HLA 不適合腎移植を可能にした.

  • 急性骨髄性白血病に対するミドスタウリンと化学療法の併用
    Midostaurin plus Chemotherapy for AML

    複数標的キナーゼ経口阻害薬ミドスタウリンは,FLT3 変異を有する患者で活性を示す.FLT3 変異を有する急性骨髄性白血病患者に対する標準化学療法にミドスタウリンを追加することで,長期転帰が改善すると考えられた.

CLINICAL TRIALS SERIES

  • 健康に関する意思決定において無作為化比較試験を上回るエビデンス
    Evidence for Health Decisions beyond RCTs

    無作為化比較試験は医学的理解を深めるうえで重要であるが,このアプローチでは対応できない問いもある.この総説では,医学的エビデンスの他の形態についてその有用性を探索する.

CLINICAL PROBLEM-SOLVING

  • 喘鳴を呈するすべてのもの…
    All That Wheezes...

    20 歳の女性が,咳嗽と息切れを訴えて受診した.6 週間前に鼻閉,後鼻漏,咳嗽の治療のため受診していた.鼻噴霧用フルチカゾンとロラタジンによる治療で鼻閉は軽減したが,咳嗽は間欠的な喘鳴を伴い持続した.

PERSPECTIVE

  • 英国国民保健サービスへのサイバー攻撃
    Cyberattack on Britain’s National Health Service

    最近のランサムウェアによる攻撃により,このような危機で患者が被る可能性のある危害について,医師が比較的配慮に欠けていることが明らかになった.われわれは,この新たな脅威について学び,処方する薬剤と同様にソフトウェアをアップデートすることを要求する必要がある.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 家族性高コレステロール血症における黄色腫
    Xanthomas in Familial Hypercholesterolemia

    家族性高コレステロール血症における黄色腫

    2 人の兄弟が,類似する皮膚病変を訴えてプライマリケアクリニックを受診し,LDL コレステロールが高いことが明らかになった.家族歴をもとに家族性高コレステロール血症と診断された.

NEJM QUICK TAKE

  • 血管拡張性ショックを治療する
    Treating Vasodilatory Shock

    血管拡張性ショックを治療する

    血管拡張性ショックは生命を脅かす症候群であり,緊急に治療を要する.従来の昇圧薬は治療域が狭く,高用量で毒性を示す.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • ガバペンチノイドで疼痛を治療する
    Treating Pain with Gabapentinoids

    疼痛に対してガバペンチンとプレガバリンの処方が増えていることに関する重要な問題を Christopher Goodman が論じている.