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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
September 6, 2018
Vol. 379 No. 10
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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インフルエンザ治療
Influenza Treatment第 2 相・第 3 相無作為化比較試験で,インフルエンザウイルスのキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬であるバロキサビルは,臨床症状を緩和させる知見とインフルエンザに対する抗ウイルス活性を示した.しかし,投与に伴いインフルエンザ耐性変異体が発生すると考えられた.
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CT 冠動脈造影と心筋梗塞
Coronary CT Angiography and Myocardial Infarction無作為化試験で,胸痛を有する患者に,標準的な診断評価と CT 冠動脈造影(CTA)の両方,または標準的な診断評価のみを行った.5 年の時点での冠動脈疾患による死亡または非致死的心筋梗塞の発生率は,CTA 群のほうが低かった.
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濾胞性リンパ腫に対するリツキシマブとレナリドミドの併用
Rituximab plus Lenalidomide in Follicular Lymphoma未治療の進行期濾胞性リンパ腫患者の治療において,リツキシマブとレナリドミドの併用により,リツキシマブと化学療法の併用と同様の結果が得られた.
SPECIAL ARTICLE
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インセンティブ廃止後のケアの質
Quality of Care after Removal of Incentives英国の「質と成果の枠組み」におけるケアの質の指標について 2010~17 年のデータを解析したところ,2014 年に金銭的インセンティブが廃止された 12 項目は成果が低下したが,インセンティブが継続されている 6 項目には変化がみられなかった.
REVIEW ARTICLE
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細胞外小胞
Extracellular Vesicles血中の細胞外小胞は,正常な組織および病変組織により産生され,体液中に放出されるが,疾患経過のマーカーとなる可能性があり,新たな治療を送達させるツールとさえなる可能性がある.
CLINICAL PROBLEM-SOLVING
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表面のすぐ下
Just Below the Surface55 歳の男性が,パキスタンに 5 ヵ月間滞在してから帰国後,間欠的な発熱と疲労を訴えて受診した.寝汗,体重減少,頭痛,咳嗽,下痢,皮疹,排尿障害,関節痛はなかった.
PERSPECTIVE
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自発的安楽死
Voluntary Euthanasiaカナダでは現在,医師幇助死または自発的安楽死により医師が患者の死を早めることが認められている.この展開は臓器提供の新たな道筋を作り,そしてそれに伴い,困難もいくつか生じている.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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黒毛舌
Black Hairy Tongue55 歳の女性が複数菌感染に対しメロペネムおよびミノサイクリンによる治療を開始した.1 週間以内に,黒毛舌と一致する舌の変色が認められた.
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細胞外小胞
Extracellular Vesicles血中の細胞外小胞は,疾患経過のマーカーとなる可能性があり,おそらく新たな治療を送達させるツールとさえなる可能性がある.本稿には,細胞外小胞に関する動画と,著者の 1 人へのインタビューの音声が付属する.
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手の処置における末梢神経ブロック
Peripheral Nerve Block for Hand Proceduresこの動画では,末梢神経ブロックの施行方法を紹介する.末梢神経ブロックは主に手の裂傷の治療を助けるために行われる.この手技は,脱臼,爪周囲炎,瘭疽の排膿など,他の状況においても行うことができる.
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成人・思春期児のインフルエンザを治療する
Treating Influenza in Adults and Adolescentsインフルエンザウイルス感染の治療と予防には効果的な抗ウイルス薬が必要であるが,蔓延しているインフルエンザウイルスは,現在使用されている抗ウイルス薬に耐性を示すことが増えている.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
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暴力の新しいかたち
A New Form of ViolenceBreanne Grace が,移民と難民の健康と,個人,社会,および制度の体系的な不安定性の影響について論じている.