The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

December 28, 2017 Vol. 377 No. 26

治療抵抗性大細胞型 B 細胞リンパ腫に対するキメラ抗原受容体発現 T 細胞療法 axicabtagene ciloleucel
Axicabtagene Ciloleucel CAR T-Cell Therapy in Refractory Large B-Cell Lymphoma

S.S. Neelapu and Others

背景

第 1 相試験で,従来の治療に抵抗性を示した大細胞型 B 細胞リンパ腫患者において,抗 CD19 キメラ抗原受容体(CAR)発現自己 T 細胞療法である axicabtagene ciloleucel(axi-cel)の有効性が示された.

方 法

多施設共同第 2 相試験で,びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫,原発性縦隔 B 細胞リンパ腫,形質転換した濾胞性リンパ腫のいずれかを有し,推奨された治療を受けたが治療抵抗性であった患者 111 例を登録した.患者に低用量のシクロホスファミドとフルダラビンによる前処置レジメンを行ってから,抗 CD19 CAR T 細胞を目標用量の 2×106 個/kg 注入した.客観的奏効率(完全奏効と部分奏効を合わせた割合)を主要エンドポイントとした.全生存,安全性,バイオマーカー評価などを副次的エンドポイントとした.

結 果

登録した 111 例のうち,110 例(99%)で axi-cel の作製に成功し,101 例(91%)に投与した.客観的奏効率は 82%,完全奏効率は 54%であった.追跡期間中央値は 15.4 ヵ月であり,患者の 42%が奏効を維持し,40%が完全奏効を維持した.18 ヵ月全生存率は 52%であった.治療期間中に発現したグレード 3 以上の有害事象でとくに頻度が高かったのは,好中球減少(患者の 78%),貧血(43%),血小板減少(38%)であった.グレード 3 以上のサイトカイン放出症候群と神経学的イベントはそれぞれ患者の 13%と 28%に認められた.3 例が治療期間中に死亡した.CAR T 細胞の血中濃度がより高いことが奏効に関連した.

結 論

多施設共同試験で,axi-cel による CAR T 細胞療法を受けた治療抵抗性大細胞型 B 細胞リンパ腫患者では,高い割合で奏効が維持され,安全性プロファイルには骨髄抑制,サイトカイン放出症候群,神経学的イベントなどが含まれた.(Kite Pharma 社,白血病・リンパ腫協会治療促進プログラムから研究助成を受けた.ZUMA-1 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02348216)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 377 : 2531 - 44. )