The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

Share

RSS

日本語アブストラクト

April 23, 1998 Vol. 338 No. 17

肺気腫における術前吸気肺抵抗と肺気量減少手術の転帰との関係
RELATION BETWEEN PREOPERATIVE INSPIRATORY LUNG RESISTANCE AND THE OUTCOME OF LUNG - VOLUME - REDUCTION SURGERY FOR EMPHYSEMA

E.P. INGENITO AND OTHERS

背景

 肺気量を減少させる手術は最近,肺気腫の一部の患者において呼吸困難を軽減し,労作耐性を改善させるために,再導入された.この手術によって効果が得られる可能性がある患者を特定するための信頼できる手段が必要である.

方 法

 慢性閉塞性肺疾患患者 29 人において,肺気量減少手術の前に,吸気時肺抵抗,全肺気量での静止肺反動圧,静止肺コンプライアンス,呼気流量,そして肺気量を測定した.手術 6 ヵ月後の 1 秒努力呼気肺活量 ( FEV1 ) の変化は,術前に測定した生理学的測定値に関連した.手術に対する反応は,FEV1 の増加が少なくとも 0.2l でベースライン値より少なくとも 12%大きいことと定義した.

結 果

 患者 29 人中,手術に対する反応の基準を満たした 15 人を含め,23 人が FEV1 に若干の改善を認めた.検討した変数の中で,吸気時の術前肺抵抗のみが術後の呼気流速の変化を予測した.吸気肺抵抗は,術後の FEV1 の改善に有意にしかも逆相関した ( r =- 0.63,p < 0.001 ) .術前基準を吸気抵抗 10 cmH2O / l /秒とすると,手術に対する反応を示す可能性がある患者を特定する感度は 88% (患者 16 人中 14 人) そして特異性は 92% (患者 13 人中 12 人) であった.

結 論

 吸気時の術前肺抵抗は,肺気量減少手術に対する肺気腫患者の選択に有用な手段であるように思われる.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1998; 338 : 1181 - 5. )