This Week at NEJM.org
March 16, 2023 Vol. 388 No. 11
March 16, 2023
Vol. 388 No. 11
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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2 つの APOL1 バリアントを有する人に対するイナキサプリン
Inaxaplin in Persons with Two APOL1 Variants第 2a 相試験で,アポリポ蛋白 L1(APOL1)腎症を有する 16 例に APOL1 チャネル機能阻害薬イナキサプリンが投与された.評価しえた 13 例における,13 週の時点での蛋白尿減少率の平均は 47.6%であった.
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PDA に対する待期的管理と早期イブプロフェン投与との比較
Expectant Management or Early Ibuprofen for PDA動脈管開存症(PDA)の早産児に対する待期的管理は,最終月経後週齢 36 週の時点での壊死性腸炎,気管支肺異形成症,死亡に関して,イブプロフェン投与に対して非劣性であった.
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糖尿病の小児に対するクローズドループコントロール
Closed-Loop Control in Children with Diabetes2 歳以上 6 歳未満の 1 型糖尿病の小児を対象とした試験で,クローズドループコントロールシステムは,標準治療と比較して,血糖値が目標範囲内であった時間の割合が高いことと関連した.
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難治性骨髄腫に対する BCMA 特異的 CAR-T 細胞
BCMA-Specific CAR T Cells in Refractory Myeloma再発・難治性骨髄腫に対する B 細胞成熟抗原(BCMA)特異的キメラ抗原受容体(CAR)T 細胞療法の第 3 相試験で,標準療法よりも優れていることが示され(無増悪生存期間が 13.3 ヵ月 対 4.4 ヵ月),イデカブタゲン ビクルユーセル(ide-cel)群では,患者の 39%で完全奏効が得られた.
REVIEW ARTICLE
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神経変性疾患における翻訳異常
Translation Defects in Neurodegenerative Diseases異常な mRNA 翻訳は,さまざまな神経変性疾患の顕著な特徴である.その病理学的特徴は,異常に折りたたまれた蛋白質の凝集体であり,特有の分子組成を有する.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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眼窩気腫
Orbital Emphysema63 歳の男性が,転倒し顔面を強打したあとに,複視と,左眼の「泡のような外観」が 1 日続いたため受診した.身体診察で,左眼の球結膜に気泡が認められた.
VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE
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気管内チューブの交換
Endotracheal Tube Exchangeこの動画では,継続的な挿管を必要とし,管理困難な気道(difficult airway)を有する患者に対する,ビデオ補助下での,気管チューブ交換用カテーテルを用いた気管内チューブの交換を実演する.
NEJM QUICK TAKE
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高リスク APOL1 バリアントを有する人の蛋白尿性腎臓病に対するイナキサプリン
Inaxaplin for Proteinuric Kidney Disease with High-Risk APOL1 Variants2 つの高リスクアポリポ蛋白 L1(APOL1)バリアントを有する人は,巣状分節性糸球体硬化症をはじめとする蛋白尿性腎臓病のリスクが高い.イナキサプリンは治療薬候補として有望である.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
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PDA に対する待期的管理と早期イブプロフェン投与との比較
Expectant Management or Early Ibuprofen for PDA乳児の動脈管開存症(PDA)に対して,待期的管理が行われることが増えているが,このアプローチを支持するエビデンスは限られている.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
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1 型糖尿病の幼児に対するハイブリッドクローズドループコントロール
Hybrid Closed-Loop Control in Young Children with Type 1 Diabetes1 型糖尿病の幼児では,血糖目標値が達成されないことが多い.幼児においてクローズドループコントロールシステムを開始することの有効性,安全性は明らかにされていない.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
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再発・難治性多発性骨髄腫に対する ide-cel
Ide-cel in Relapsed and Refractory Multiple Myelomaキメラ抗原受容体(CAR)T 細胞療法であるイデカブタゲン ビクルユーセル(ide-cel)は,4 レジメン以上の治療歴がある再発・難治性多発性骨髄腫に対して米国で承認されている.治療初期におけるその有効性は明らかにされていない.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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抗肥満薬とメディケア
Antiobesity Medications and MedicareAshley Leech が,肥満治療薬をメディケアパート D が保険適用とした場合の,可能性のある影響について論じている.