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August 19, 1999 Vol. 341 No. 8

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米国における C 型肝炎ウイルス感染症の有病率,1988~1994 年
The Prevalence of Hepatitis C Virus Infection in the United States, 1988 through 1994

M.J. ALTER AND OTHERS

背景

慢性 C 型肝炎ウイルス(HCV)感染症の人々の多くは無症状であるために,この感染症の有病率の推定,および予防対策の開発と評価のためには,人口ベースでの血清学的検討が必要である.

方 法

1988~1994 年の期間に実施された第三次全国健康栄養状態調査(National Health and Nutrition Examination Survey)の 6 歳以上の参加者 21,241 人から採取された血清検体を用いて,HCV に対する抗体(抗 HCV 抗体)の検査を実施した.核酸増幅法によって HCV の RNA の保有率を,また塩基配列決定法によって遺伝子型を決定した.

結 果

抗 HCV 抗体の全保有率は 1.8%であったが,この保有率は,米国全体の HCV 感染症の推定人数が 3.9 百万人(95%信頼区間,3.1~4.8 百万人)であることに相当する.HCV 感染症の人々の 65%が 30~49 歳であった.74%が HCV RNA 陽性であったが,この検査結果は,米国では,推定 2.7 百万人(95%信頼区間,2.4~3.0 百万人)の人々が慢性感染しており,そのうちの 73.7%が,遺伝子型が 1 型のウイルス(遺伝子型が 1a 型が 56.7%,1b 型が 17.0%)に感染しているということを示している.17~59 歳までの被験者において,HCV 感染と独立して関連が認められたもっとも強力な要因は,違法な薬物使用と高リスク性行為であった.HCV 感染との独立した関連が認められたこれら以外の要因としては,貧困,12 年以下の教育期間,および離婚または別居状態があった.性別と人種–民族については,どちらにも HCV 感染症との独立した関連は認められなかった.

結 論

米国では,約 2.7 百万人の人々が HCV に慢性感染している.そして,これらの HCV 感染症の人々の大半を,違法な薬物使用や高リスク性行為を行っている人々が占めている.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 1999; 341 : 556 - 62. )