The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

March 16, 2000 Vol. 342 No. 11

多関節型の若年性関節リウマチの小児におけるエタナーセプト
Etanercept in Children with Polyarticular Juvenile Rheumatoid Arthritis

D.J. LOVELL AND OTHERS

背景

 メトトレキサートの治療に不耐性あるいは十分な効果が得られなかった多関節型の若年性関節リウマチの小児を対象として,可溶性の腫瘍壊死因子受容体(p75): Fc 融合タンパク質(TNFR : Fc)であるエタナーセプトの安全性と有効性を評価した.

方 法

 4 ~ 17 歳までの患者に,多施設共同試験の最初の非盲検期の試験で,体重当り 0.4 mg / kg のエタナーセプトを 1 週間に 2 回,3 ヵ月間皮下投与した.この治療が有効であった患者は,次の二重盲検期の試験に組み入れて,プラセボまたはエタナーセプトのいずれかを,4 ヵ月間あるいは急性増悪するまで投与する治療に無作為に割り付けた.有効性は,本疾患の活動性を示す六つの指標のうち少なくとも三つが30%以上改善し,しかも 30%を越えた悪化は一つの指標にしか認められないことと定義した.

結 果

 非盲検期の試験終了時には,69 例の患者のうちの 51 例(74%)が,エタナーセプトの治療が有効であった.二重盲検期の試験中に急性増悪のために試験を中止した患者は,プラセボの投与を受けた患者では 26 例のうちの 21 例(81%)であったのに対して,エタナーセプトの投与を受けた患者では 25 例のうちの 7 例(28%)であった(p = 0.003).プラセボ群の急性増悪までの期間の中央値は 28 日間であったが,エタナーセプト群では 116 日間を超えていた(p < 0.001).二重盲検期の試験における有害事象の発生率には,二つの治療群間に有意差は認められなかった.

結 論

 エタナーセプトの治療は,活動性の多関節型若年性関節リウマチ患者において有意な改善をもたらす.また,エタナーセプトは,小児患者でも十分に耐容し得るものである.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2000; 342 : 763 - 9. )