December 6, 2001 Vol. 345 No. 23
転移性腎細胞癌においてインターフェロン α-2b 単独療法と比較したインターフェロン α-2b 療法を併用した腎摘出術
Nephrectomy Followed by Interferon Alfa-2b Compared with Interferon Alfa-2b Alone for Metastatic Renal-cell Cancer
R.C. FLANIGAN AND OTHERS
転移性腎細胞癌における腎摘出術の価値は,長いあいだ議論されている.いくつかの非無作為試験で,腎摘出術を受けた患者は,全身療法の有効率が高く,生存期間が長いことが示唆されている.
腎摘出術の候補者として適していた転移性腎細胞癌の患者を,インターフェロン α-2b 療法を術後に併用する根治的腎摘出術,またはインターフェロン α-2b の単独療法に無作為に割付けた.主要エンドポイントは生存期間,副次的エンドポイントは治療に対する腫瘍の反応であった.
インターフェロン療法を併用した手術に割付けられた 120 例の適格患者の生存期間の中央値は 11.1 ヵ月間,インターフェロンの単独療法に割付けられた 121 例の適格患者では 8.1 ヵ月間であった(p=0.05).生存期間の中央値に認められた 2 群間の差は,一般状態,転移部位,および測定可能転移病変の有無には無関係であった.
転移性腎細胞癌の患者において,インターフェロン療法を術後に併用する腎摘出術は,インターフェロンの単独療法よりも生存期間を延長させる.