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October 2, 2003 Vol. 349 No. 14

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HIV に感染している小児と感染していない小児を対象とした9 価肺炎球菌結合型ワクチンの臨床試験
A Trial of a 9-Valent Pneumococcal Conjugate Vaccine in Children with and Those without HIV Infection

K.P. Klugman and Others

背景

肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)によって引き起される急性呼吸器感染症は,若年小児の罹患と死亡の主な原因である.われわれは,南アフリカのソウェトで無作為二重盲検試験を行い,9 価肺炎球菌結合型ワクチンの有効性を評価した.

方 法

生後 6,10,14 週の時点で,小児 19,922 例にジフテリア毒素の非触媒交差反応性変異体に結合させた 9 価肺炎球菌ポリサッカライドワクチン(CRM197)を投与し,19,914 例にプラセボを投与した.小児全員に,インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)b 型の結合型ワクチンを投与した.intention-to-treat 法に従って有効性と安全性を解析した.

結 果

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染していない小児では,ワクチン接種により,ワクチンに含まれる血清型に起因する侵襲性肺炎球菌疾患の初回エピソードの発生率が 83%減少した(95%信頼区間 39~97;対照群 17 例,ワクチン接種群 3 例).HIV に感染している小児では,有効率は 65%であった(95%信頼区間 24~86;それぞれ 26 例,9 例).HIV に感染していない小児では,ワクチン接種により,X 線所見で確認された肺胞の硬化の初回エピソードの発生率は,intention-to-treat 解析で 20%減少し(95%信頼区間 2~35;対照群 212 例,ワクチン接種群 169 例),プロトコルを満たした実施例での解析(すなわち完全にワクチン接種を受けた小児間での解析)では 25%減少した(95%信頼区間 4~41;それぞれ 158 例,119 例).ペニシリン耐性株に起因する侵襲性肺炎球菌疾患の発生率は 67%減少し(95%信頼区間 19~88;対照群 21 例,ワクチン接種群 7 例),トリメトプリム・スルファメトキサゾール耐性株に起因する侵襲性肺炎球菌疾患の発生率は 56%減少した(95%信頼区間 16~78;それぞれ 32 例,14 例).

結 論

9 価肺炎球菌結合型ワクチンの接種により,X 線所見で確認される肺炎の発生率が減少した.また,ワクチンにより,HIV に感染している小児と感染していない小児いずれにおいても,ワクチン血清型に起因する侵襲性肺炎球菌疾患ならびに抗菌薬耐性の侵襲性肺炎球菌疾患の発生率が減少した.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2003; 349 : 1341 - 8. )