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July 15, 2004 Vol. 351 No. 3

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B 細胞リンパ腫の微小血管内皮細胞におけるリンパ腫特異的な遺伝子異常
Lymphoma-Specific Genetic Aberrations in Microvascular Endothelial Cells in B-Cell Lymphomas

B. Streubel and Others

背景

ほとんどの腫瘍は,新生血管の形成に依存して増殖している.遺伝的に不安定な腫瘍細胞とは対照的に,腫瘍血管の内皮細胞は,変異を獲得していない正常な二倍体細胞であると考えられている.

方 法

免疫組織化学法と蛍光 in situ ハイブリダイゼーション法を組み合せ,27 例の B 細胞リンパ腫の内皮細胞で,リンパ腫細胞でみられるとされている細胞遺伝学的変化について検討した.

結 果

B 細胞リンパ腫内の微小血管内皮細胞のうち,15~85%(中央値 37%)でリンパ腫特異的な染色体転座が検出された.さらに,染色体の数的異常は,リンパ腫細胞と内皮細胞で共通していた.

結 論

今回の知見から,B 細胞リンパ腫の微小血管内皮細胞は一部腫瘍に関連していることが示唆された.このことは,腫瘍血管新生の新たな側面を示していると考えられる.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2004; 351 : 250 - 9. )