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March 16, 2006 Vol. 354 No. 11

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気管支喘息における CD4+インバリアント T 細胞受容体陽性ナチュラルキラー T 細胞
CD4+ Invariant T-Cell-Receptor+ Natural Killer T Cells in Bronchial Asthma

O. Akbari and Others

背景

気管支喘息は気道の炎症を伴うが,その過程はインターロイキン-4 とインターロイキン-13 を産生する CD4+ T 細胞が気道内に多数存在することで特徴付けられる.しかし,CD4 抗原は,主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラス II 拘束性 CD4+ T 細胞だけでなく,新たに特定された T 細胞のサブグループ,CD1d 拘束性ナチュラルキラー T 細胞にも発現する.これらの細胞は,保存された(インバリアントな)T 細胞受容体を発現し,強力な免疫調節機能を有している.アレルギー性喘息のマウスモデルにおいて,抗原誘発性の気道過敏性の発現にはナチュラルキラー T 細胞が必要であることが示されていることから,われわれは,ナチュラルキラー T 細胞がヒトの喘息に重要な役割を果しているという仮説を立てた.

方 法

CD1d テトラマー,ナチュラルキラー T 細胞特異的抗体を用いた解析,およびナチュラルキラー T 細胞のインバリアント T 細胞受容体の RT-PCR 解析により,喘息患者 14 例の肺と循環血液中のナチュラルキラー T 細胞の頻度ならびに分布を評価した.

結 果

中等度~重度の持続性喘息患者では,肺の CD4+CD3+ 細胞の約 60%は,MHC クラス II 拘束性 CD4+ T 細胞ではなく,ナチュラルキラー T 細胞であった.ナチュラルキラー T 細胞はインバリアントな T 細胞受容体を発現し,2 型ヘルパー T 細胞サイトカインを産生した.これに対し,サルコイドーシス患者の肺で認められる CD4+ T 細胞は,通常の CD4+CD3+ T 細胞であり,ナチュラルキラー T 細胞ではなかった.

結 論

抗原誘発性の気道過敏性の発現にはナチュラルキラー T 細胞が必要であることを示すマウスでの研究と共に,われわれの結果は,CD4+ ナチュラルキラー T 細胞が,ヒトの喘息の病因に重要な役割を果していることを強く示唆している.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2006; 354 : 1117 - 29. )