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July 19, 2007 Vol. 357 No. 3

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クローン病治療のためのセルトリズマブ・ペゴル
Certolizumab Pegol for the Treatment of Crohn's Disease

W.J. Sandborn and Others

背景

セルトリズマブ・ペゴル(certolizumab pegol)は,腫瘍壊死因子 α に結合するペグ化ヒト Fab' フラグメントである.

方 法

中等度から重度のクローン病の成人患者 662 例を対象に無作為化二重盲検プラセボ対照試験を行い,セルトリズマブ・ペゴルの有効性を評価した.患者を C 反応性蛋白(CRP)濃度により層別化し,セルトリズマブ・ペゴル 400 mg またはプラセボを,0 週目,2 週目,4 週目とその後 4 週間ごとに皮下投与する群に無作為に割り付けた.主要エンドポイントは,6 週目における奏効率,および 6 週目と 26 週目の両時点における奏効率とした.

結 果

CRP のベースライン値が 10 mg/L 以上の患者のうち,6 週目に奏効した患者は,セルトリズマブ群で 37%,プラセボ群で 26%であった(P=0.04).6 週目と 26 週目の両時点で奏効した患者は,それぞれ 22%と 12%であった(P=0.05).集団全体では,6 週目の奏効率はセルトリズマブ群で 35%,プラセボ群で 27%で(P=0.02),6 週目と 26 週目の両時点の奏効率はそれぞれ 23%と 16%であった(P=0.02).6 週目と 26 週目の両時点で,両群の寛解率に有意差は認められなかった(P=0.17).重篤な有害事象は,セルトリズマブ群患者の 10%とプラセボ群患者の 7%で報告され,重篤な感染症が報告されたのはそれぞれ 2%と 1%未満であった.セルトリズマブ群では,患者の 8%で薬剤に対する抗体が出現し,2%で抗核抗体が出現した.

結 論

中等度から重度のクローン病患者において,セルトリズマブ・ペゴルを用いた導入療法および維持療法により,プラセボと比較して奏効率がわずかに改善したが,寛解率には有意な改善はみられなかった.(ClinicalTrials.gov 番号:NCT00152490)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2007; 357 : 228 - 38. )