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July 3, 2008 Vol. 359 No. 1

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進行性甲状腺分化癌におけるモテサニブ二リン酸
Motesanib Diphosphate in Progressive Differentiated Thyroid Cancer

S.I. Sherman and Others

背景

血管内皮増殖因子(VEGF)の発現は,甲状腺分化癌の特徴であり,進行性の腫瘍の動きと,臨床転帰の不良に関連している.モテサニブ二リン酸(motesanib diphosphate [AMG 706])は,VEGF 受容体,血小板由来増殖因子受容体,KIT に対する新規の経口阻害薬である.

方 法

非盲検単群第 2 相試験で,進行性甲状腺分化癌の局所進行例,または転移性の放射性ヨード耐性例 93 例に,モテサニブ 125 mg を 1 日 1 回経口投与した.主要エンドポイントは,独立した X 線検査で評価した客観的奏効とした.追加エンドポイントは,奏効期間,無増悪生存期間,安全性,血清サイログロブリン濃度の変化などとした.

結 果

93 例のうち,57 例(61%)が甲状腺乳頭癌であった.客観的奏効率は 14%であった.患者の 67%で病態が安定し,35%で病態安定が 24 週間以上持続した.8%で病態が進行した.奏効期間の中央値の Kaplan-Meier 推定値は 32 週であった(95%信頼区間 [CI] の下限が 24,上限はイベント数が不十分であったため推定不能であった).無増悪生存期間の中央値は推定 40 週であった(95% CI 32~50).サイログロブリンの分析を行った 75 例では,81%で投与期間中に血清サイログロブリン濃度がベースライン値と比較して低下した.治療に関連した有害事象で頻度が高かったのは,下痢(患者の 59%),高血圧(56%),疲労(46%),体重減少(40%)であった.

結 論

モテサニブにより,進行性甲状腺分化癌の進行例または転移例で部分奏効が得られた.(ClinicalTrials.gov 番号:NCT00121628)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2008; 359 : 31 - 42. )