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December 8, 2011 Vol. 365 No. 23

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潜在性結核感染に対する 3 ヵ月のリファペンチン+イソニアジド投与
Three Months of Rifapentine and Isoniazid for Latent Tuberculosis Infection

T.R. Sterling and Others

背景

潜在性結核菌感染に対する治療は結核のコントロールと撲滅に不可欠である.現在の標準レジメンである 9 ヵ月のイソニアジド投与は有効であるが,毒性と低い治療完遂率により制限される.

方 法

結核リスクの高い被験者を対象に,直接監視による 3 ヵ月のリファペンチン(rifapentine)(900 mg)+イソニアジド(900 mg)の週 1 回投与(併用群)と,自己管理による 9 ヵ月のイソニアジド(300 mg)の 1 日 1 回投与(イソニアジド単独群)とを比較する,非盲検無作為化非劣性試験を行った.対象者は米国,カナダ,ブラジル,スペインで登録し,33 ヵ月追跡した.主要エンドポイントは結核の確定診断とし,非劣性マージンは 0.75%とした.

結 果

修正 intention-to-treat 解析において,結核を発症したのは併用群 3,986 例中 7 例(累積発症率 0.19%),イソニアジド単独群 3,745 例中 15 例(累積発症率 0.43%)で,差は 0.24 パーセントポイントであった.治療完遂率は併用群 82.1%,イソニアジド単独群 69.0%であった(P<0.001).有害事象により永続的に投与を中止した割合は,併用群 4.9%,イソニアジド単独群 3.7%であった(P=0.009).試験担当医師の評価による薬剤に関連した肝毒性の発生率は,それぞれ 0.4%と 2.7%であった(P<0.001).

結 論

3 ヵ月のリファペンチン+イソニアジド投与は,結核予防については 9 ヵ月のイソニアジド単独投与と同程度に有効であり,治療完遂率はより高かった.長期間の安全性モニタリングが重要となる.(米国疾病対策予防センターから研究助成を受けた.PREVENT TB ClinicalTrials.gov 番号:NCT00023452)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2011; 365 : 2155 - 66. )