The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

October 18, 2012 Vol. 367 No. 16

慢性超多剤耐性結核治療のためのリネゾリド
Linezolid for Treatment of Chronic Extensively Drug-Resistant Tuberculosis

M. Lee and Others

背景

リネゾリドは,in vitro における抗菌活性を有しており,高度薬剤耐性結核患者での使用が増えている.

方 法

喀痰培養陽性の超多剤耐性(XDR)結核患者であり,過去 6 ヵ月間において利用可能な化学療法のいずれにも反応を示さなかった 41 例を登録した.患者を,現行の治療を変えずに,リネゾリド 600 mg/日による治療を即時に開始する群と 2 ヵ月後に開始する群に無作為に割り付けた.主要エンドポイントは,試験登録後 4 ヵ月の時点における打ち切りデータによる,固形培地での喀痰培養陰性化までの期間とした.喀痰塗抹検査での陰性化確定直後または 4 ヵ月後(いずれか早いほう)に,継続してリネゾリド 600 mg/日を投与する群とリネゾリド 300 mg/日を投与する群に患者を改めて無作為化し,慎重に毒性をモニタリングしながら最短で 18 ヵ月間投与した.

結 果

4 ヵ月後までに,即時開始群の 19 例中 15 例(79%)と,待機開始群の 20 例中 7 例(35%)に,培養陰性化が認められた(P=0.001).患者のほとんど(39 例中 34 例 [87%])は,各自が受けていた薬剤治療にリネゾリドを追加してから 6 ヵ月以内に喀痰培養陰性化が認められた.リネゾリドに曝露した 38 例中 31 例(82%)に,リネゾリドと関連する可能性がある,もしくは関連する可能性が高い臨床的に重大な有害事象が認められ,うち 3 例は治療を中止した.2 回目の無作為化後に 300 mg/日を投与した群は,継続して 600 mg/日を投与した群よりも有害事象が少なかった.13 例が治療を完了し,再発は認められなかった.リネゾリドに対する耐性獲得が 4 例に認められた.

結 論

治療抵抗性 XDR 肺結核患者において,リネゾリドは培養陰性化の達成に有効であるが,有害事象を慎重にモニタリングしなければならない.(米国国立アレルギー感染症研究所,韓国保健福祉部から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 番号:NCT00727844)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2012; 367 : 1508 - 18. )