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September 26, 2013 Vol. 369 No. 13

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造血細胞移植におけるサイトメガロウイルス感染症予防のための CMX001
CMX001 to Prevent Cytomegalovirus Disease in Hematopoietic-Cell Transplantation

F.M. Marty and Others

背景

サイトメガロウイルス(CMV)感染症の予防に利用可能な抗ウイルス薬は,高頻度の毒性作用と耐性の発現によって使用が制限されている.CMX001 は,CMV およびその他の二本鎖 DNA ウイルスに対して強力な in vitro 活性をもつ.われわれは,同種造血細胞移植を受けた患者において CMX001 の安全性と抗 CMV 活性を評価した.

方 法

2009 年 12 月~2011 年 6 月に,評価可能なデータが得られた患者 230 例を試験に登録した.27 施設から登録したこれらの CMV 血清反応陽性の成人移植レシピエントを,CMX001 またはプラセボの経口投与に 3:1 の割合で無作為に割り付けた.CMX001 は用量漸増二重盲検デザインに従い,5 つのコホートに割り付けた.無作為化は,急性移植片対宿主病と血漿中 CMV DNA の有無によって層別化して行った.試験薬の投与は生着後 9~11 週間行い,移植後 13 週目までとした.PCR による血漿中 CMV DNA の解析を週 1 回行った.CMV DNA 量が治療を要するレベルであった患者では,試験薬を中止し,CMV 感染症に対する先制治療を行った.主要エンドポイントは CMV イベントとし,CMV 感染症,または試験薬を中止した際の血漿中 CMV DNA 量が>200 コピー/mL と定義した.解析は intention-to-treat 集団を対象に行った.

結 果

CMV イベントの発生率は,CMX001 100 mg を週 2 回投与した患者において,プラセボを投与した患者と比較して有意に低かった(10% 対 37%,リスク差 -27 パーセントポイント,95%信頼区間 -42~-12,P=0.002).CMX001 200 mg 週 1 回またはそれ以上投与した患者では下痢が高頻度に認められ,200 mg 週 2 回で用量制限毒性となった.骨髄抑制と腎毒性は認められなかった.

結 論

造血細胞移植レシピエントにおいて,CMX001 100 mg 週 2 回の経口投与により,CMV イベントの発生率が有意に低下した.この集団においては,CMX001 200 mg 週 2 回投与で下痢が用量制限毒性となった.(Chimerix 社から研究助成を受けた.CMX001-201 ClinicalTrials.gov 番号:NCT00942305)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2013; 369 : 1227 - 36. )