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December 11, 2014 Vol. 371 No. 24

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メディケア・アドバンテージプラン加入者における人種的・民族的格差
Racial and Ethnic Disparities among Enrollees in Medicare Advantage Plans

J.Z. Ayanian and Others

背景

メディケアに加入している人種・民族間でみられる血圧,コレステロール,血糖の管理の差は,健康転帰の持続的な格差に寄与している可能性がある.

方 法

2011 年にメディケア・アドバンテージ保険プランに加入していた高齢者のうち,高血圧患者(94,171 例),心血管疾患患者(112,039 例),糖尿病患者(105,848 例)を対象として,人種・民族ごとに,血圧が 140/90 mmHg 未満,低密度リポ蛋白コレステロール濃度が 100 mg/dL(2.6 mmol/L)未満,糖化ヘモグロビン値が 9.0%以下の割合を,年齢と性別で補正して比較した.比較は米国全体と,地域内および保険プラン内で行い,2006 年からの変化を評価した.

結 果

2006 年と 2011 年において,黒人の加入者は,白人の加入者と比較して,血圧が適切に管理されている割合が大幅に低く(各年における補正後の加入者の割合の絶対差はそれぞれ 7.9 パーセントポイントと 10.3 パーセントポイント),コレステロール(それぞれ 11.4 パーセントポイントと 10.2 パーセントポイント),糖化ヘモグロビン(それぞれ 10.1 パーセントポイントと 9.4 パーセントポイント)についても同様であった(すべての比較について P<0.001).保険プラン間にみられた加入者の分布の相違は,2011 年に観察された格差の 39~59%を占めていた.その格差は,2011 年にも北東部,中西部,南部で持続していたが(6.9~14.1 パーセントポイント,すべての比較について P<0.001),西部では,3 項目すべてについて解消された(1.5 パーセントポイント未満,P≧0.15).2011 年において,ヒスパニック系の加入者は,白人の加入者と比較して,血圧が適切に管理されている割合が低く(補正後の差 1.6 パーセントポイント),コレステロール(補正後の差 1.0 パーセントポイント),糖化ヘモグロビン(補正後の差 3.4 パーセントポイント)についても同様であった(すべての比較について P≦0.02).アジア系および太平洋諸島系の加入者は,白人の加入者と比較して,血圧(差 4.4 パーセントポイント,P<0.001),コレステロール(5.5 パーセントポイント,P<0.001)が適切に管理されている割合が高く,糖化ヘモグロビン(0.3 パーセントポイント,P=0.63)の管理については同程度であった.

結 論

メディケア・アドバンテージプランに加入している黒人の,血圧,コレステロール,血糖の管理における格差は米国全体では改善されていないが,西部においては 2011 年に解消された.(米国国立老化研究所から研究助成を受けた.)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2014; 371 : 2288 - 97. )