The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

December 3, 2015 Vol. 373 No. 23

感染症が疑われる重症患者の発熱に対するアセトアミノフェン
Acetaminophen for Fever in Critically Ill Patients with Suspected Infection

P. Young and Others

背景

アセトアミノフェンは,感染症の可能性が高い集中治療室(ICU)患者の発熱に対して一般的に使用されているが,その効果は明らかにされていない.

方 法

感染症が確定しているまたは疑われる例で,発熱(体温 38℃以上)が認められる患者 700 例を,アセトアミノフェン 1 g 群とプラセボ群に無作為に割り付け,ICU 退室,解熱,抗菌薬療法の中止,または死亡まで 6 時間ごとに静脈内投与した.主要評価項目は,無作為化から 28 日目までの,ICU 退室後の日数(集中治療の必要性がなく生存している日数)とした.

結 果

28 日目までの ICU 退室後の日数は,アセトアミノフェン群 23 日(四分位範囲 13~25),プラセボ群 22 日(四分位範囲 12~25)であり,有意差は認められなかった(絶対差の Hodges–Lehmann 推定量 0 日,96.2%信頼区間 [CI] 0~1,P=0.07).アセトアミノフェン群の 345 例中 55 例(15.9%)と,プラセボ群の 344 例中 57 例(16.6%)が 90 日目までに死亡した(相対リスク 0.96,95% CI 0.66~1.39,P=0.84).

結 論

感染症の可能性が高い発熱に対してアセトアミノフェンを早期に投与しても,ICU 退室後の日数には影響がなかった.(ニュージーランド保健研究評議会ほかから研究助成を受けた.HEAT 試験:Australian New Zealand Clinical Trials Registry 登録番号 ACTRN12612000513819)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2015; 373 : 2215 - 24. )