The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

November 10, 2016 Vol. 375 No. 19

イピリムマブを用いた術後補助療法による III 期悪性黒色腫の生存期間延長
Prolonged Survival in Stage III Melanoma with Ipilimumab Adjuvant Therapy

A.M.M. Eggermont and Others

背景

進行期悪性黒色腫患者を対象にチェックポイント阻害薬イピリムマブ 0.3 mg/kg,3 mg/kg,10 mg/kg を比較した第 2 相試験のデータに基づき,この第 3 相試験では,III 期悪性黒色腫を完全切除した患者を対象にイピリムマブ 10 mg/kg を検討した.

方 法

III 期皮膚悪性黒色腫の完全切除を受けた患者をイピリムマブ 10 mg/kg 群(475 例)とプラセボ群(476 例)に無作為に割り付け,3 週ごとに 4 回投与し,その後は 3 ヵ月ごとに最長 3 年,または,疾患の再発もしくは忍容不能な毒性が発現するまで投与を行った.主要エンドポイントは無再発生存とした.副次的エンドポイントは,全生存,無遠隔転移生存,安全性などとした.

結 果

追跡期間中央値 5.3 年の時点で,5 年無再発生存率は,イピリムマブ群 40.8%に対し,プラセボ群 30.3%であった(再発または死亡のハザード比 0.76,95%信頼区間 [CI] 0.64~0.89,P<0.001).5 年全生存率は,イピリムマブ群 65.4%に対し,プラセボ群 54.4%であった(死亡のハザード比 0.72,95.1% CI 0.58~0.88,P=0.001).5 年無遠隔転移生存率は,イピリムマブ群 48.3%に対し,プラセボ群 38.9%であった(死亡または遠隔転移のハザード比 0.76,95.8% CI 0.64~0.92,P=0.002).グレード 3 または 4 の有害事象の発現率は,イピリムマブ群 54.1%,プラセボ群 26.2%であった.グレード 3 または 4 の免疫関連有害事象の発現率は,イピリムマブ群 41.6%,プラセボ群 2.7%であった.イピリムマブ群では,免疫関連有害事象により 5 例(1.1%)が死亡した.

結 論

高リスクの III 期悪性黒色腫に対する術後補助療法として,イピリムマブ 10 mg/kg は,プラセボと比較して,無再発生存率,全生存率,無遠隔転移生存率が有意に高かった.イピリムマブでは,プラセボよりも免疫関連有害事象が多く認められた.(Bristol-Myers Squibb 社から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT00636168,EudraCT 登録番号 2007-001974-10)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2016; 375 : 1845 - 55. )