The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

Share

RSS

日本語アブストラクト

February 2, 2017 Vol. 376 No. 5

再発前立腺癌に対する放射線療法における抗アンドロゲン療法の併用と非併用との比較
Radiation with or without Antiandrogen Therapy in Recurrent Prostate Cancer

W.U. Shipley and Others

背景

サルベージ放射線療法は,根治的前立腺全摘除術後に再発の徴候を認める男性で必要になることが多く,その徴候は前立腺特異抗原(PSA)値の持続的な上昇や再上昇として現れる.放射線療法に抗アンドロゲン療法を併用することで,癌コントロールがさらに向上し全生存期間が延長するかどうかは明らかにされていない.

方 法

1998~2003 年に二重盲検プラセボ対照試験を行い,リンパ節郭清を伴う前立腺全摘除術を受け,病理検査でステージ T2(前立腺に限局しているが切除断端陽性)または T3(組織診断で前立腺被膜を越えて進展)と評価された腫瘍を有し,リンパ節転移はなく,PSA 値が 0.2~4.0 ng/mL で適格であった 760 例を,放射線療法を行い,放射線療法施行中および施行後に,抗アンドロゲン療法(ビカルタミド 150 mg/日を 24 ヵ月間)を行う群と,プラセボの錠剤を連日投与する群に割り付けた.主要評価項目は全生存率とした.

結 果

生存例における追跡期間の中央値は 13 年であった.12 年の時点における保険統計上の実測生存率は,ビカルタミド群 76.3%に対し,プラセボ群 71.3%であった(死亡のハザード比 0.77,95%信頼区間 0.59~0.99,P=0.04).中央判定による 12 年の時点における前立腺癌死亡率は,ビカルタミド群 5.8%に対し,プラセボ群 13.4%であった(P<0.001).12 年の時点における転移の累積発生率は,ビカルタミド群 14.5%に対し,プラセボ群 23.0%であった(P=0.005).放射線療法に関連する晩期有害事象の発現率は両群で同程度であった.女性化乳房はビカルタミド群で 69.7%に認められたのに対し,プラセボ群では 10.9%に認められた(P<0.001).

結 論

サルベージ放射線療法に 24 ヵ月間のビカルタミド連日投与による抗アンドロゲン療法を追加した場合,放射線療法にプラセボを追加した場合と比較して長期全生存率は有意に高く,転移率と前立腺癌死亡率は有意に低かった.(米国国立がん研究所,AstraZeneca 社から研究助成を受けた.RTOG 9601 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT00002874)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 376 : 417 - 28. )