The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

January 23, 2020 Vol. 382 No. 4

イングランドにおける乳児への B 群髄膜炎菌ワクチン(4CMenB)接種
Vaccination of Infants with Meningococcal Group B Vaccine (4CMenB) in England

S.N. Ladhani and Others

背景

2015 年 9 月,英国は,公的助成による国家予防接種プログラムに,乳児に対するプライミングスケジュールの接種回数を(欧州で承認されている 3 回から)2 回に減らし,生後 12 ヵ月時にブースター接種を行う多成分 B 群髄膜炎菌ワクチン(4CMenB,商品名 Bexsero)を導入した.

方 法

イングランドにおける侵襲性髄膜炎菌感染症の強化された国家サーベイランスのデータを用いて,プログラムの最初の 3 年間の,ワクチン接種による B 群髄膜炎菌感染症の発生に対する効果を評価した.ワクチン接種の効果は,疾患の発生率の観察値を,同等コホートにおける接種前の 4 年間の発生率に基づく期待値との比較と,5 歳未満の接種不適当者コホートにおける疾患の傾向との比較により評価した.ワクチンの有効性は間接的なスクリーニング法を用いて推定した.

結 果

イングランドにおける 4CMenB の接種率は一貫して高く,2018 年の最初の 3 ヵ月間のデータでは,1 歳の誕生日までに初回免疫を完了した児は 92.5%,2 歳時までに 3 回の接種すべてを受けた児は 87.9%であった.2015 年 9 月~2018 年 8 月のイングランド(年間出生数の平均約 650,000 人)における B 群髄膜炎菌感染症の発生率は,接種適当者コホートでは期待値よりも有意に低く(観察症例数 63 例に対し期待症例数 253 例,発生率比 0.25,95%信頼区間 [CI] 0.19~0.36),全例がワクチン接種に適当であった年齢群では 75%の減少であった.B 群髄膜炎菌感染症に対するワクチンの補正後の有効性は,乳児に対する 2 回のプライミングスケジュールでは 52.7%(95% CI -33.5~83.2),2 回のプライミングスケジュール+1 歳時のブースターでは 59.1%(95% CI -31.1~87.2)であった.3 年間で,接種適当者コホートにおける B 群髄膜炎菌感染症症例は 169 例あり,277 例(95% CI 236~323)が予防されたと推定された.

結 論

4CMenB プログラムは,イングランドにおける小児の B 群髄膜炎菌感染症に対する持続的な肯定的効果と関連しており,3 回接種後の予防効果は少なくとも 2 年間持続した.(イングランド公衆衛生庁から研究助成を受けた.)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2020; 382 : 309 - 17. )