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November 5, 2020 Vol. 383 No. 19

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Covid-19 治療に用いるレムデシビル ― 最終報告
Remdesivir for the Treatment of Covid-19 — Final Report

J.H. Beigel and Others

背景

新型コロナウイルス感染症(Covid-19)治療のためにいくつかの治療薬の評価が行われているが,有効性が示された抗ウイルス薬はまだない.

方 法

Covid-19 で入院し,下気道感染の所見を認める成人を対象として,レムデシビル静脈内投与の二重盲検無作為化プラセボ対照試験を行った.患者を,レムデシビルを投与する群(1 日目に負荷用量 200 mg,その後 100 mg 1 日 1 回を最長 9 日間)と,プラセボを最長 10 日間投与する群に無作為に割り付けた.主要評価項目は回復までの期間とし,回復の定義は退院または感染制御目的のみでの入院の継続とした.

結 果

1,062 例が無作為化された(541 例がレムデシビル群,521 例がプラセボ群に割り付けられた).回復までの期間の中央値は,レムデシビル群で 10 日(95%信頼区間 [CI] 9~11),プラセボ群で 15 日(95% CI 13~18)であった(回復の率比 1.29,95% CI 1.12~1.49,log-rank 検定で P<0.001).8 段階の順序尺度に基づく比例オッズモデルを用いた解析では,レムデシビルの投与を受けた患者は,15 日目の時点で臨床的改善を認める確率がプラセボの投与を受けた患者よりも高かった(実際の重症度で補正後のオッズ比 1.5,95% CI 1.2~1.9).死亡率の Kaplan–Meier 推定値は,15 日目の時点でレムデシビル群 6.7%,プラセボ群 11.9%であり,29 日目の時点ではレムデシビル群 11.4%,プラセボ群 15.2%であった(ハザード比 0.73,95% CI 0.52~1.03).重篤な有害事象はレムデシビルの投与を受けた 532 例中 131 例(24.6%),プラセボの投与を受けた 516 例中 163 例(31.6%)で報告された.

結 論

今回のデータは,Covid-19 で入院し,下気道感染の所見を認める成人において,レムデシビルは回復までの期間の短縮に関してプラセボよりも優れていたことを示している.(米国国立アレルギー感染症研究所ほかから研究助成を受けた.ACTT-1 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT04280705)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2020; 383 : 1813 - 26. )