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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
November 20, 2003
Vol. 349 No. 21
ORIGINAL ARTICLE
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抗レトロウイルス療法と心筋梗塞のリスク
Antiretroviral Therapy and the Risk of Myocardial Infarctionこの前向き観察研究では,HIV-1 感染患者 23,468 例を対象に,併用抗レトロウイルス療法に関連する心筋梗塞のリスクを評価している.併用療法への曝露が増すにつれ,心筋梗塞発症率が有意に増加した(曝露 1 年当りの補正相対発生率 1.26).
併用抗レトロウイルス療法は,心筋梗塞リスクを増大させる代謝性の副作用と関連している.しかし,このような小さいリスクは,HIV-1 感染に対する有効な治療法がもたらすかなりの利益とのバランスを考慮しなければならない. -
尋常性乾癬に対する新たな T 細胞標的修飾因子 エファリズマブ
A Novel Targeted T-Cell Modulator, Efalizumab, for Plaque Psoriasis白血球機能関連抗原 1(LFA-1)は乾癬の病因に関与している.エファリズマブは,LFA-1 に結合し T 細胞の活性化を阻害するヒト化モノクローナル抗体である.この無作為試験により,エファリズマブが中等症から重症の尋常性乾癬に有効であることが明らかとなった.12 週の時点で,エファリズマブ投与を受けた患者の 25%が乾癬重症度指標で少なくとも 75%の改善を示し,これに対しプラセボ投与患者で同様の改善がみられたのは 5%であった.
エファリズマブが乾癬に対する有用な治療法であるかどうかを決定するためには,より長期間の研究が必要である. -
乾癬患者における単独療法としてのエタネルセプト
Etanercept as Monotherapy in Patients with Psoriasis腫瘍壊死因子(TNF)は,乾癬の病因に関与していると考えられている.中等症から重症の尋常性乾癬患者を対象としたこの 24 週間の無作為試験では,TNF 拮抗薬エタネルセプトによる治療で,乾癬重症度指標が有意に改善した.有害事象の発生率は,エタネルセプト群とプラセボ群でほぼ同じであった.
エタネルセプト皮下投与による TNF の拮抗作用は,尋常性乾癬に対して有効な治療法である.乾癬に対するエタネルセプトの長期使用の安全性および有効性は,まだ検討されていない. -
高プロラクチン血症に対するカベルゴリンの中止
Withdrawal of Cabergoline for Hyperprolactinemiaこの研究は,非腫瘍性の高プロラクチン血症,マイクロプロラクチノーマ,マクロプロラクチノーマの患者における,カベルゴリン療法の中止について検討した.カベルゴリン療法中に最低 24 ヵ月間プロラクチン値が正常であった患者でカベルゴリンを中止した.すべての患者で腫瘍の再発はみられなかったが,患者の中には,その後の 2 年以上の観察期間中に,高プロラクチン血症を再発した者がいた.再発性高プロラクチン血症の女性患者 10 例(22%)と男性患者 7 例(39%)では,性腺機能不全が再発した.
カベルゴリンの中止は,プロラクチン値が正常範囲にあり,腫瘍の所見が認められない患者では安全であると考えられる.また中止後の高プロラクチン血症の再発はまれである.
MECHANISMS OF DISEASE
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癌における遺伝子サイレンシング
Gene Silencing in Cancerこの論文では,癌における遺伝子サイレンシングの機序と,この現象の臨床応用について概説している.遺伝子,とくに腫瘍抑制遺伝子のサイレンシングは,癌の発生において重要な事象である.サイレンシングは,不活性化突然変異や遺伝子の転写が始る部位である,プロモーター領域の遮断によって影響を受ける可能性がある.
CLINICAL PRACTICE
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プロラクチノーマ
Prolactinoma妊娠を望んでいる 22 歳の女性は,1 年前に経口避妊薬を中止してから月経がなく,最近乳汁漏出を発現した.薬物治療は受けておらず,頭痛,視力障害,性交疼痛症,性欲減退はない.血清中のヒト絨毛性ゴナドトロピンの検査は陰性で,甲状腺刺激ホルモン値は正常,血清中のプロラクチン値は 95 μg/L である.磁気共鳴画像で,下垂体前葉に直径 3 mm の腫瘤が認められる.この女性をどのように治療すべきであろうか?
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
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症例 36-2003
Case 36-200368 歳の女性が腎機能の低下のため入院した.Singh 氏は鑑別診断について論じ,腎前性,内因性腎性,腎後性の因子に基づくパラダイムに従って診断上の可能性を示している.