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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

June 14, 2007
Vol. 356 No. 24

ORIGINAL ARTICLE

  • ロシグリタゾンと心血管系の有害事象
    Rosiglitazone and Cardiovascular Adverse Events

    このメタアナリシスから,2 型糖尿病の血糖コントロールに用いられるペルオキシソーム増殖因子活性化受容体作動薬ロシグリタゾンが,心筋梗塞および心血管死亡のリスク上昇と関連することが見出された.これらの知見から安全性への懸念が生じるが,最終的な結論を出すには患者レベルのデータをさらに解析する必要がある.

  • 侵襲性カンジダ症に対するアニデュラファンギンとフルコナゾールの比較
    Anidulafungin versus Fluconazole for Invasive Candidiasis

    エキノカンジン系抗真菌薬は,重要な新規カンジダ感染症治療薬として台頭してきている.この無作為化二重盲検多国間多施設共同試験では,侵襲性カンジダ症の治療において,アニデュラファンギンはフルコナゾールに対して非劣性であることが示された.

  • 早期産児に対するフルコナゾールの予防的投与
    Prophylactic Fluconazole in Preterm Neonates

    侵襲性カンジダ感染症は,低出生体重児(1,500 g 未満)における疾病の重大な原因である.この無作為化二重盲検プラセボ対照試験では,新生児 322 例に,出生から生後 30 日まで(出生時体重 1,000 g 未満の新生児については 45 日まで),プラセボまたはフルコナゾールを投与した.侵襲性真菌感染症の発生率は,プラセボ群で 13.2%,両フルコナゾール群を合せて 3.2%であり,その差は統計学的に有意であった.

SPECIAL ARTICLE

  • 内科疾患数と医療の質
    Number of Medical Conditions and Quality of Care

    複数の健康問題を抱えた患者に質の高い医療を提供することは,問題の数がより少ない患者と比較して困難である可能性がある.そのため,医療の質を評価するプログラムによって,併存疾患の多い患者の治療を行っている医療者が不利になっている可能性がある.これらの懸念に反して,この研究では,併存疾患が多い患者のほうが,併存疾患の少ない患者よりも質スコアが高いことが示された.

CLINICAL PRACTICE

  • 早期乳癌患者の術後フォローアップ
    Follow-up of Patients with Early Breast Cancer

    そのほかの点では健康な 53 歳の女性が,エストロゲン受容体陽性,HER2 陽性の病期 II 期の乳癌に対する治療を数ヵ月前に終了し,定期検査のため受診した.治療内容は,腫瘍摘出術,放射線照射,補助化学療法(ドキソルビシン+シクロホスファミドに続き,パクリタキセルを投与),およびトラスツズマブ投与であった.現在,女性が受けている投薬はアロマターゼ阻害薬のみである.女性は閉経後で,倦怠感,ホットフラッシュ,関節痛,性機能障害を訴え,再発のリスクを心配している.この患者をどのようにフォローすればよいであろうか? またこの女性の症状に対してどのような助言をすればよいであろうか?

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 早期前立腺癌の男性
    A Man with Early-Stage Prostate Cancer

    54 歳の男性が,前立腺癌の管理について意見を求めるため,癌センターの泌尿生殖器集学的診療クリニック(Multidisciplinary Genitourinary Clinic)を受診した.血清前立腺特異抗原の濃度が徐々に上昇していたため,診察の 2 週間後に前立腺針生検を実施した.生検検体を検査したところ,左葉に浸潤する,グリーソンスコアが 7 の腺癌が見つかった.治療の提案が行われた.

HEALTH POLICY REPORT

  • 情報テクノロジーの医学界への進出
    Information Technology Comes to Medicine

    この“Health Policy Report”では,医療情報テクノロジーのリスクと利点について調査し,政策立案者がその普及をどのように後押しし管理しているのか,また,米国医学界における医療情報テクノロジーの未来像とはどのようなものであるかを探究している.