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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

September 20, 2007
Vol. 357 No. 12

ORIGINAL ARTICLE

  • コルチコステロイドの出生前反復投与後の 2 歳の時点における転帰
    Outcomes at 2 Years of Age after Repeat Doses of Antenatal Corticosteroids

    早期産のリスクのある女性に対してコルチコステロイドの出生前反復投与を行うことで,単回の治療コースに比べて新生児の罹患率が低下することが報告されている.この追跡研究は,出生前におけるコルチコステロイドの単回投与と反復投与を比較する無作為化試験に組み入れられた,早期産のリスクのある女性から生まれた小児を対象に行われた.修正 2 歳の時点で,重度の感覚神経障害を伴わない生存率と体格に,群間で有意差はみられなかった.このデータは,早期産のリスクのある女性に対するコルチコステロイドの出生前反復投与の実施を再確認するものである.

  • コルチコステロイドの出生前反復投与後の長期転帰
    Long-Term Outcomes after Repeat Doses of Antenatal Corticosteroids

    出生前におけるコルチコステロイドの単回治療コースと反復治療コースを比較する無作為化試験に参加した早期産リスクのある女性から生まれた小児に関するこの追跡研究では,臨床転帰に有意差は認められなかった.群間差は有意ではなかったものの,コルチコステロイド反復投与群のほうが脳性麻痺の症例数が多かった.

  • 関節リウマチにおける TRAF1 遺伝子とC5 遺伝子
    TRAF1 and C5 Genes in Rheumatoid Arthritis

    抗環状シトルリン化ペプチド抗体の血清反応が陽性の,北米およびスウェーデンの関節リウマチ患者を対象としたゲノムワイド関連研究において,従来から疑われていた感受性変異である HLA-DRB1PTPN22 が確認された.新たな遺伝子座として,TRAF1 から C5 までの遺伝子領域に位置する SNP との関連も見出された.

  • 全身性強皮症における CTGF 変異体
    Variant of CTGF in Systemic Sclerosis

    CTGF のプロモーター領域における多型は,全身性強皮症に対する感受性と関連している.この多型は,特異的転写因子の結合を促進することで,肺線維芽細胞における遺伝子発現を増加させる.

SPECIAL ARTICLE

  • 改善は可能である ― 米国人の健康を増進する
    We Can Do Better - Improving the Health of the American People

    第 117 回 Shattuck 講演において,Steven Schroeder 博士は,なぜ米国の制度では諸外国にみられるような健康水準が達成できないのだろうかと問いかけた.その議論の中で博士は,喫煙と肥満という公衆衛生上のリスクと,それらがこれまでどのように管理されてきたかに焦点を当てている.

CLINICAL PRACTICE

  • 女性化乳房
    Gynecomastia

    67 歳の男性が腰痛で受診した際に,右乳房に触診で圧痛のみられない女性化乳房が見つかった.体格指数(BMI)が 32 であるほかは,身体診察の所見は正常であった.既往歴で注目すべき点は高脂血症だけであり,服用している薬物はスタチンのみである.この女性化乳房をどのように評価し,管理すべきであろうか?

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 胃癌と肺結節を有する男性
    A Man with Gastric Cancer and Lung Nodules

    51 歳の男性が肺結節のため入院した.5 年前にヘリコバクターピロリ感染と診断され,2 年前には幽門洞と幽門の腺癌に対する胃亜全摘術が行われている.入院の前年に胸膜炎性胸痛が発現し,CT で多数の肺結節と嚢胞が認められた.入院の 2 週間前,CT による追跡で新たな肺結節が認められた.診断手技が行われた.