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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

December 23, 2010
Vol. 363 No. 26

ORIGINAL ARTICLES

  • 人工股関節置換術後の血栓予防のためのアピキサバン
    Apixaban for Thromboprophylaxis after Hip Replacement

    この臨床試験では,人工股関節置換術後の血栓塞栓症の予防において,経口第 Xa 因子阻害薬アピキサバンはエノキサパリンよりも優れており,出血リスクは増加しないことが示された.

  • 静脈血栓塞栓症に対するリバーロキサバン
    Rivaroxaban for Venous Thromboembolism

    この臨床試験では,経口第 Xa 因子阻害薬リバーロキサバンが,症候性静脈血栓塞栓症の初期治療とその継続治療に有効であった.リバーロキサバンは,このよくある臨床問題に対する治療選択肢の一つとなる可能性がある.

  • 慢性骨髄性白血病に対するイマチニブとペグインターフェロンα-2a の併用療法
    Imatinib plus Peginterferon Alfa-2a in CML

    この試験では,慢性骨髄性白血病に対するイマチニブ療法にペグインターフェロンα-2a を追加すると,イマチニブ単独に比べ,BCR-ABL 陽性細胞数が大きく減少した患者の割合が高かった.しかし,ペグインターフェロンα-2a には毒性作用も認められた.

  • 小児期発症てんかんにおける長期死亡率
    Long-Term Mortality in Childhood-Onset Epilepsy

    フィンランドのてんかん患児 245 例を対象としたコホート研究では,40 年の追跡調査後,60 例(24%)が死亡していた.この割合は,一般集団における年齢と性別で補正後の期待死亡率より 3 倍高かった.死亡した 60 例のうち 33 例(55%)がてんかんに関連していた.

SPECIAL ARTICLE

  • 院内死亡率の算出
    Measuring Hospital-wide Mortality

    この研究では,リスクで補正した院内死亡率の計算に一般的に用いられる 4 つの方法で異なる結果が得られることが示された.同じ病院の死亡率でも,ある計算方法では期待値よりも高いと分類され,別の計算方法では期待値よりも低いと分類された.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 悪心,黄疸,瘙痒を呈する女性
    A Woman with Nausea, Jaundice, and Pruritus

    19 歳の女性が,悪心,黄疸,瘙痒のため当院に搬送された.女性は産後 3 ヵ月であった.

PERSPECTIVE

  • 価値のフレームワークを当てはめる
    Putting the Value Framework to Work

    患者にとっての価値の向上を基本目標に掲げ,できる限り効率的に転帰の改善を図るための Michael Porter が開発した価値のフレームワークを導入する医療機関が増えている.

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 水疱性白癬
    Bullous Tinea

    水疱性白癬

    健康な 6 歳の男児が,右手中指の水泡性発疹で救急部を受診した.それ以外に異常はみられない.

CLINICAL PRACTICE AUDIO

  • ICU における血糖コントロール
    Glycemic Control in the ICU

    ICU でのきわめて厳格な血糖コントロールは,リスクの可能性があり,利益のエビデンスが一致しないことから,著者らは現行のガイドラインに沿った血糖値を目標に,確立されたインスリン注入アルゴリズムを,緊密なモニタリングと併用することを推奨している.

INTERACTIVE MEDICAL CASE

  • 呼吸困難の意外な原因
    A Crazy Cause of Dyspnea

    呼吸困難の意外な原因

    18 歳の黒人女性が,発熱,耳痛,胸部右側の鈍い不快感で受診した.胸部の不快感に労作時・呼気時で変化はない.ほかに症状はなく,軽度の運動誘発喘息を除きこれまで健康状態は良好であった.

VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE

  • 男児に対する尿道カテーテル法
    Catheterization of the Urethra in Male Children

    小児に対する尿道カテーテル法は,診断目的や,排尿時膀胱尿道造影目的,重症患児・術後の患児の尿量モニタリングの目的で必要となる場合がある.このビデオでは,男子乳児に対する診断的尿道カテーテル法を実演する.