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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
March 10, 2011
Vol. 364 No. 10
ORIGINAL ARTICLE
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喫煙者の肺気量と肺気腫
Lung Volumes and Emphysema in Smokers進行中の研究に参加した 10 pack・year を超える喫煙歴のある喫煙者が,CT スキャンと呼吸機能検査を受けた.約 12 件あたり 1 件に間質性異常陰影が認められ,そのような患者では間質性異常陰影が認められない患者と比較して,肺気腫率が小さく全肺気量が少なかった.
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2 型糖尿病における微量アルブミン尿発症の遅延・予防
Delay or Prevention of Microalbuminuria in Type 2 Diabetesこの試験では,アンジオテンシン受容体拮抗薬(オルメサルタン)によって,アルブミン尿のみられない 2 型糖尿病患者における微量アルブミン尿発症が遅延されるかどうかを検討した.血圧コントロールは両群で優れていたが,オルメサルタン投与は微量アルブミン尿発症の遅延に関連していた.
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サルモネラ(Saintpaul)と生食品
Salmonella Saintpaul and Raw Produce複数州の保健局と CDC は,従来の疫学的手法と分子タイピングを用いて,サルモネラ(Saintpaul)によって引き起こされた胃腸疾患の全米規模の集団感染には,唐辛子のハラペーニョとセラーノがもっとも密接に関連していることを同定した.
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心房細動に対するイルベサルタン
Irbesartan in Atrial Fibrillation心房細動患者において,イルベサルタンによりアンジオテンシン受容体を遮断したところ,心血管イベントのリスクは減少しなかった.心房細動患者の転帰の改善を目的としたイルベサルタンの使用は,この研究の結果からは支持されない.
BRIEF REPORT
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変異と肢帯型筋ジストロフィー
A Mutation and Limb-Girdle Muscular Dystrophy肢帯型筋ジストロフィーと認知機能障害を有する患者で,ジストログリカン変異が同定された.この変異を有するモデルマウスにより,同疾患の表現型の特徴が再現された.この研究により肢帯型筋ジストロフィーの原因に関する知識を深めることができる.
CLINICAL THERAPEUTICS
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エルロチニブまたはゲフィチニブによる非小細胞肺癌治療
NSCLC Therapy with Erlotinib or Gefitinib64 歳の女性が転移性非小細胞肺癌(NSCLC)と診断され,カルボプラチン,パクリタキセル,ベバシズマブによる治療中に疾患が進行した.エルロチニブ療法が推奨されている.
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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末梢静脈輸液の血管外漏出
Extravasation of Peripherally Administered Parenteral Nutrition最近誤嚥性肺炎を発症した進行性ハンチントン病の 60 歳の女性が,右前腕の紅斑,浮腫,水疱で受診した.
CLINICAL PRACTICE AUDIO
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上肢の深部静脈血栓症
Deep-Vein Thrombosis of the Upper Extremities抗凝固療法や血栓溶解療法など,上肢の血栓症に対する通常の治療戦略について概説する.難治例に対するカテーテル使用や外科的介入についても述べている.
VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE
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血液ガス分析のための動脈穿刺
Arterial Puncture for Blood Gas Analysisこのビデオでは,血液ガス分析を目的とした橈骨動脈穿刺の適切な手技を実演する.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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潜んでいるもの
Lying Lowこの双方向の特集記事では,間欠的な錯乱で救急部を受診した,88 歳の女性の症例を紹介する.NEJM.org で,この症例の検査法を指示し,ご自身の診断・治療技術を確認し,ほかの方と比較してください.