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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
September 13, 2012
Vol. 367 No. 11
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安定冠動脈疾患における冠血流予備量比
Fractional Flow Reserve in Stable Coronary Diseaseこの試験では,臨床的に安定した冠動脈疾患を有する患者において,冠血流予備量比を用いて冠動脈狭窄の機能的有意性を評価した.この技術を冠動脈ステント留置術適用の指標に用いると,より良好な臨床転帰が得られた.
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癌と 2 型糖尿病
Cancer and Type 2 Diabetes癌に対する防御により 2 型糖尿病のリスクが高まること,またその逆もあることを示唆するエビデンスがある.この研究では,腫瘍抑制遺伝子 PTEN の構成性変異があるため癌に易罹患性である人は,インスリン感受性も高く,肥満であることが示されている.
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百日咳ワクチン接種 5 回後の防御能の減弱
Waning Protection after Fifth Dose of Pertussis Vaccine2010 年に,カリフォルニアで百日咳が大規模集団発生した.この調査は,小児に推奨されているジフテリア・破傷風・無菌体百日咳ワクチンは,5 回の接種後に免疫が減弱することが,この集団発生に大きく寄与した可能性を示唆している.
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入れ墨に関連した Mycobacterium chelonae 感染症
Tattoo-Associated Mycobacterium chelonae Infection入れ墨に関連した皮膚 Mycobacterium chelonae 感染症の集団発生は,汚染された混合済みのインクに端を発していた.関連する Perspective の記事では,公衆衛生上の意義が論じられている.
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州のメディケイド拡大と死亡率
State Medicaid Expansions and Mortalityニューヨーク州,メイン州,アリゾナ州において,メディケイド拡大がアクセスと健康転帰に及ぼす影響が検討された.拡大後,死亡率が有意に低下したほか,メディケイド加入率が上昇し,無保険率が低下した.
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類鼻疽
Melioidosis類鼻疽は,東南アジアとオーストラリア北部でもっともよくみられ,環境中のグラム陰性桿菌 Burkholderia pseudomallei に起因する.この総説では,病因論,診断,治療における最近の動向について考察する.
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中絶の提供に良心を認める
Recognizing Conscience in Abortion Provision「医療における良心の行使」は,一般に,異論のある医療行為,とくに中絶への関与の拒否と同義であると考えられている.このような捉え方は,中絶の提供も良心に基づいているという事実を無視するものである.
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クボステック徴候とトルソー徴候
Chvostek's and Trousseau's Signs38 歳の男性が,顔面の感覚異常と上肢の筋痙攣のため,救急部を受診した.NEJM.org で,クボステック徴候とトルソー徴候を示すビデオをご覧いただけます.
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術前仮想頸部診査
Preoperative Virtual Neck Exploration著者らは,三次元仮想頸部診査が,術前計画の補助に有用となる可能性を見出した.これによって不顕性の解剖学的変異を検出でき,計画した外科的アプローチの修正が可能になる.NEJM.org でビデオをご覧いただけます.
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つながりがない
Disconnectedこの双方向性の特集記事では,動悸,頭のふらつき,深呼吸時に胸痛を呈する,58 歳の女性の症例を紹介する.受診 2 ヵ月前に,両膝関節に腫脹,こわばり,疼痛があったという.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
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新生児陰茎包皮環状切除術
Neonatal Circumcision新生児陰茎包皮環状切除術は,施行頻度の高い外科手技の一つである.このビデオでは,鉗子を用いて行う環状切除術を実演する.
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向上する
Getting Betterドキュメンタリービデオで,NEJM の長い歴史のあいだに起きた,医学の進歩に関する注目すべき 3 つの出来事を検討する.それは研究,臨床診療,患者ケアと,医療が過去 200 年間にいかに向上し続けたかについての報告である.