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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
October 4, 2012
Vol. 367 No. 14
ORIGINAL ARTICLE
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心原性ショックにおける大動脈内バルーンによる補助
Intraaortic Balloon Support in Cardiogenic Shockこの試験では,急性心筋梗塞と心原性ショックを呈し,冠血行再建が予定された患者が,大動脈内バルーンによる補助を受ける群と受けない群に無作為に割り付けられた.バルーンによる補助には,30 日死亡率に対する効果は認められなかった.
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急性冠症候群に対するプラスグレルとクロピドグレルとの比較
Prasugrel vs. Clopidogrel for Acute Coronary Syndromesこの試験では,非 ST 上昇型心筋梗塞または不安定狭心症の患者を対象に,プラスグレルまたはクロピドグレルを用いた抗血小板療法の有効性が比較された.プラスグレルによって,より強力な血小板凝集抑制が得られるが,臨床転帰は 2 剤で同様であった.
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C 反応性蛋白,フィブリノゲン,心血管疾患リスク
C-Reactive Protein, Fibrinogen, and Cardiovascular Risk52 研究の 250,000 人近くのデータのプール解析で,心血管リスクの予測において,C 反応性蛋白またはフィブリノゲン値をリスク予測の標準モデルに追加することで増加する有用性を推算した.
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表現型の異質性とまれな変異体
Phenotypic Heterogeneity and Rare Variants神経発達障害に関連するほとんどの染色体の欠損や重複(コピー数多型)は,多様な臨床的表現型をもたらすことが知られている.この研究では,このような変異の遺伝的機序が述べられている.
CLINICAL PROBLEM-SOLVING
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入り組んだ相互作用
An Intricate Interplay55 歳の男性が,鼻閉,頭痛,悪寒,軽度の悪心,倦怠感,そして「ぼんやりした」感覚が約 1 週間続いたため受診した.尿の色がいつもより濃く,眼が黄色くなっているのに気づいたという.
SPECIAL REPORT
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臨床試験におけるデータ欠損の予防
The Prevention of Missing Data in Clinical Trials臨床試験におけるデータ欠損は,試験から得られうる推論の妥当性に大きな影響を及ぼす場合がある.この論文では,データ欠損の予防法と,それに失敗した場合の,欠損データの扱い方を概説している.
PERSPECTIVE
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西ナイルウイルスの発展期
The Adolescence of West Nile Virus現在の西ナイルウイルスの集団感染は,過去の記録のなかで最大規模のものになろうとしている.今後の調査は,原因となった,生態学的に相互に関係する要因を解明することに焦点が絞られるはずである.また,時宜を得た全米規模の調査が必要である.
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE VIDEO
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外耳道のダニ
Mites in the External Auditory Canal70 歳の男性が,右耳の瘙痒と閉塞感が 2 ヵ月続いたため受診した.聴覚障害,耳鳴,耳漏はなかった.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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つながりがない
Disconnectedこの双方向性の特集記事では,動悸,頭のふらつき,深呼吸時に胸痛を呈する,58 歳の女性の症例を紹介する.受診 2 ヵ月前に,両膝関節に腫脹,こわばり,疼痛があったという.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
200TH ANNIVERSARY TIMELINE
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糖尿病 1812~2012 年
Diabetes 1812-2012糖尿病の原因とその予防・治療に関するわれわれの理解の,重要かつ根本的な進歩を浮き彫りにする年表を,NEJM.org でご覧いただけます.
VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE
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新生児陰茎包皮環状切除術
Neonatal Circumcision新生児陰茎包皮環状切除術は,施行頻度の高い外科手技の一つである.このビデオでは,鉗子を用いて行う環状切除術を実演する.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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公共政策と女性の健康
Public Policy and Women's HealthR. Alta Charo 教授が,米国における女性の生殖医療の状況と将来について論じる.
ANNIVERSARY
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糖尿病の過去 200 年間
The Past 200 Years in Diabetes科学の進歩にもかかわらず,糖尿病の治療法は依然として明確に規定されていない.この 200 周年記念記事では,過去 200 年間の糖尿病の診断と管理の進展について述べている.