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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

March 14, 2013
Vol. 368 No. 11

ORIGINAL ARTICLE

  • 放射線療法とその後の心疾患
    Radiotherapy and Subsequent Heart Disease

    大規模な研究から,乳癌女性の胸部への放射線照射量は平均約 5 Gy であり,その後の冠動脈イベントのリスクは,1 Gy あたり 7.4%で線形的に増加し,閾値はなく,明らかな経時的減少もないことが示された.

  • 坐骨神経痛の追跡調査における MRI
    MRI in Follow-up Assessment of Sciatica

    手術または保存的治療を受けた症候性の腰椎椎間板ヘルニアの患者において,1 年の時点での MRI 検査所見と臨床転帰とのあいだに,有意な関連は認められなかった.椎間板ヘルニアは,転帰良好例の 35%,転帰不良例の 33%で持続していた.

  • 心肺蘇生への家族の立ち会い
    Family Presence during CPR

    この試験では,愛する人への心肺蘇生(CPR)に立ち会った家族のほうが,立ち会わなかった家族よりも心的外傷後ストレス障害(PTSD)関連症状の発生頻度が低かった.これらの結果は,議論のある CPR への家族の立ち会いを支持するものである.

  • 院内心停止の長期転帰
    Long-Term Outcomes of In-Hospital Cardiac Arrest

    院内心停止生存者の集団では,1 年の時点で 59%が生存し,2 年の時点では 50%が生存していた.最初の 1 年以内に,患者の 1/3 が再入院した.この研究によって,高齢の院内心停止生存者の長期転帰データが得られた.

  • 短報:TP53 変異と生物エネルギー学
    Brief Report: TP53 Mutations and Bioenergetics

    生殖細胞系列の TP53 変異は,癌と関連している.この研究では,TP53 変異保有者のほうが,非保有者よりも骨格筋の酸化的リン酸化反応が強かった.したがって,p53 はエネルギー恒常性に関与しており,ミトコンドリア機能の調節を通じて,腫瘍形成を部分的に促進している可能性が考えられる.

MECHANISMS OF DISEASE

  • 抗リン脂質症候群
    The Antiphospholipid Syndrome

    抗リン脂質症候群は,自己抗体に関連する血栓形成性の異常である.この症候群は,産科合併症(主に自然流産)と,静脈・動脈血栓のリスクを伴う.疾患のメカニズムに対する洞察によって,新たな治療法に結びつきつつある.

PERSPECTIVE

  • 患者のプライバシーとデータの安全の保護
    Protecting Patient Privacy and Data Security

    データの安全への侵害と,医療における個人情報の盗難に関する懸念は次第に高まってきており,毎年,何千もの事例が報告されている.医療情報の安全が侵害されれば,重大な経済的損害を被り,患者が危険にさらされるが,医療提供者と患者は,一定度の防護対策をとることが可能である.

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 口腔の黒色腫
    Melanoma of the Oral Cavity

    口腔の黒色腫

    75 歳の男性が,口蓋の無痛性の変色が 3 週間続いたため受診した.病変は義歯の下に自然発生し,軟口蓋の粘膜へと拡大した.

CLINICAL DECISIONS

  • 心肺蘇生への家族の立ち会い
    Family Presence during Cardiac Resuscitation

    心肺蘇生への家族の立ち会い

    コードブルー! 蘇生努力の場に立ち会うことを家族に勧めるべきか? 今回 Clinical Decisions で取り上げる事例は,最新データに基づいており,議論の両面が提示されている.NEJM.org でそれぞれの論拠を読み,自身で選択し,コメントを述べてください.

VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE

  • カプノグラフィーによる人工換気のモニタリング
    Monitoring Ventilation with Capnography

    カプノグラフィーは,呼気と吸気の二酸化炭素濃度を経時的にグラフとして表示するもので,人工換気のモニタリングに用いられる.このビデオでは,カプノグラフィーの原理を概説し,これにより得られる情報を解釈する方法を説明している.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • HIV スクリーニング
    Screening for HIV

    Ronald Bayer 博士が,米国の成人と青年にルーチンで行われている HIV スクリーニングに関する,新たな勧告について論じている.