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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
August 8, 2013
Vol. 369 No. 6
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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マントル細胞リンパ腫に対するイブルチニブ
Ibrutinib in Mantle-Cell Lymphomaマントル細胞リンパ腫は多くの場合難治性であり,とくに二次治療に奏効しない.イブルチニブでブルトン型チロシンキナーゼを阻害することにより,第 2 相試験では患者の 2/3 が奏効し,21%は完全奏効を示した.
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臍帯大腸炎における逆行性微生物学
Reverse Microbiology in Cord Colitis臍帯大腸炎患者から得た大腸生検検体の全ゲノム解析におけるヒトおよび感染性病原体の配列のサブトラクションにより,ブラジリゾビウム属が病原菌である可能性が指摘されている.
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GVHD の重症度を評価するための可溶性マーカー
Soluble Marker for Assessing GVHD Severity腫瘍形成抑制因子 2(ST2)と呼ばれるインターロイキン-1 受容体ファミリーメンバーの血清中濃度から,移植片対宿主病(GVHD)に対する治療への反応性が予測され,同種移植後の無再発死亡のリスク評価における臨床的重症度分類が改善される.
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血糖高値と認知症のリスク
Elevated Glucose Levels and the Risk of Dementia糖尿病により認知症のリスクが上昇する.この研究では,臨床的糖尿病のない人においても,血糖値がより高いことで認知症のリスクが同様に上昇した.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
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紅皮症,瘙痒,リンパ節腫脹を呈する女性
A Woman with Erythroderma, Pruritus, and Lymphadenopathy53 歳の女性が紅皮症とリンパ節腫脹が 18 ヵ月間続いたため入院した.脱毛症,反復性の皮膚感染症,末梢血好酸球増多,IgE 値上昇も認められた.診断検査が行われた.
CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH
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心臓の若返り
Cardiac RejuvenationTGF-βファミリーに属するある蛋白質により,加齢に伴う心肥大が改善する可能性がある.この知見は,駆出率の保持されている心不全(拡張期心不全)の実験的治療に影響を与える可能性がある.
PERSPECTIVE
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インド発 ― 特許法 2.0
Engineered in India ― Patent Law 2.0Novartis 社 対 インド連邦訴訟におけるインド最高裁の判決では,同国の新しい特許法が厳密に解釈された.これは,医薬品への確実なアクセスを促進し,薬剤の革新と公衆衛生上のニーズとを一致させる可能性をもつ,「特許法 2.0」に向けての一歩であることを示している.
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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虫垂の散弾
Pellets in the Appendix8 歳の多動男児が,血中鉛濃度上昇が認められて入院した.その値は 17.4~27.4 μg/dL(基準範囲 10 μg/dL 未満)に及んでいた.腹部 X 線写真にて,右下腹部に多数の小さな高濃度巣が認められた.
CLINICAL PRACTICE AUDIO
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軽症喘息
Mild Asthma軽症持続型喘息の頻度は高いものの,過小診断・過小治療となることが多い.最初に推奨されるのは,低用量グルココルチコイド吸入による定期的なコントローラー治療と,必要に応じて行う短時間作用性β2 刺激薬によるレスキュー治療である.治療は 3~4 ヵ月以内の治療効果に基づいて調整される.
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アルブテロール定量吸入器の使用
Use of an Albuterol Metered-Dose InhalerNEJM.org で,アルブテロール定量吸入器の使用を紹介するビデオをご覧いただけます.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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雇用主に対する従業員保険加入義務付けの延期
Delay of the Employer MandateMark Pauly が,医療費負担適正化法の雇用主に対する従業員保険加入の義務付けを延期した場合,どうなるかについて論じている.