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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
October 30, 2014
Vol. 371 No. 18
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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重症成人患者に対する栄養管理
Nutritional Support in Critically Ill Adults重症成人患者を対象に,早期栄養管理として静脈栄養を経腸栄養と比較したこの試験では,群間で 30 日死亡率に有意差は認められなかった.
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造血器腫瘍に対する臍帯血移植
Cord-Blood Transplantation for Hematologic Cancers1~21 歳の再発造血器腫瘍患者に対する造血機能の再構築のための臍帯血移植において,2 単位を移植しても,標準的な 1 単位の移植と比較してとくに優れてはおらず,いくつかの点においては 1 単位の移植よりも劣っていた.
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ARDS に対するシンバスタチン
Simvastatin in ARDSこの試験では,スタチン投与を受けていない急性呼吸促迫症候群(ARDS)患者を,シンバスタチン投与またはプラセボ投与に割り付けた.28 日の時点で,生存率にも人工呼吸器を使用しなかった日数にも,群間で有意差は認められなかった.
SPECIAL ARTICLES
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医療支出と診療の質の変化
Changes in Health Care Spending and QualityBlue Cross Blue Shield of Massachusetts 社が提供する Alternative Quality Contract(AQC)締結後最初の 4 年間において,AQC 締結医療機関の患者では,他の 8 州の雇用主が契約している保険加入者と比較して,支出の増加が小さく,質の向上が大きかった.
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メディケア ACO における患者の経験の変化
Changes in Patients’ Experiences in Medicare ACOsメディケアの説明責任を果たせる医療機関(ACO)契約の初年度,ACO 契約医療機関の患者の報告では,それ以外の患者と比較して,医療への適時のアクセスが改善され,患者が受けた専門医医療をプライマリケア医が知っている頻度が上昇した一方で,医師に対する評価と全般的な質の評価には変化がなかった.
REVIEW ARTICLE
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癌治療における合成致死性
Synthetic Lethality in the Treatment of Cancer合成致死性とは,細胞死が起こるには遺伝子の欠損が 2 つ以上必要であることをいう.薬剤が DNA に損傷を与えるとき,損傷を修復しようとする細胞の作用が阻害されると,細胞に対する薬剤の効果が増幅される可能性がある.この概念の臨床応用は始まったばかりである.
PERSPECTIVE
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麻疹に対して有効な攻撃を開始する
Mounting a Good Offense against Measles米国で今年報告された麻疹症例は,過去 20 年間でもっとも多い.この再流行には主な原因が 2 つあり,他国で大流行が続いていることと,米国では子どもへの予防接種を拒否する親がいることである.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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先天性縫合線白内障
Congenital Sutural Cataract7 歳の女児が,学校検診で右眼の視力低下が認められたために受診した.右眼の診察で,透明な角膜と,水晶体に縫合線白内障の症状である Y 字型の混濁が認められた.
PERSPECTIVE SLIDE SHOW
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エボラの過去と現在
Ebola Then and Nowスライドショーで,ザイールで,1976 年にエボラウイルス病が集団発生したときに撮影された,患者と医療従事者の写真を紹介する.
PERSPECTIVE ROUNDTABLE
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医療リーダーシップにおける革新
Innovation in Health Care Leadership透明性に対する要望が高まり,医療のさまざまな領域に革新がもたらされている.ビデオ討論会では,3 つの専門家委員会がこうした革新の利益と課題を論じ,医療提供者主導の質のデータ,価格,診療録における透明性について検討している.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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麻疹の再流行とたたかう
Combating the Measles ResurgenceWalter Orenstein が,米国における麻疹症例の急増と,予防接種の取組みを向上させる手段について論じている.