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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
December 25, 2014
Vol. 371 No. 26
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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外傷性脳損傷に対するプロゲステロン
Progesterone for Traumatic Brain Injury動物モデルと早期臨床試験では,プロゲステロンに外傷性脳損傷に対する有益な効果があることが示唆されているが,本号で報告されている 2 つの第 3 相臨床試験の結果からは,プロゲステロンに外傷性脳損傷に対する神経保護薬としての有益性は認められなかった.
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クローン性造血と造血器腫瘍
Clonal Hematopoiesis and Hematologic Cancerこの研究では,体細胞変異を伴うクローン性造血が,65 歳超で一見健常な人の 10%に認められた.このような人では,造血器腫瘍のリスクが大幅に上昇しており,その後癌が発生した 2 症例では,癌と診断される前から存在していたクローンと関連していた.
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加齢におけるクローン性造血
Clonal Hematopoiesis in Aging70 歳超の人の約 10%が,造血細胞の変異を 1 つ以上保有しており,変異保有者では,造血器腫瘍の相対リスクが高く(11 倍),心血管疾患による死亡の相対リスクも高い(2.0~2.6 倍).
REVIEW ARTICLE
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食道癌
Esophageal Carcinoma食道癌の 5 年生存率は不良であるものの,この 10 年間で向上した.この総説では,食道の腺癌・扁平上皮癌の疫学的側面,発症機序,予防,治療について,最近の進歩に重点をおいて論じている.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
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鼠径部痛,リンパ節腫脹,HIV 感染が認められる男性
A Man with Inguinal Pain, Lymphadenopathy, and HIV InfectionHIV に感染している 57 歳の男性が,左鼠径部痛のため救急部を受診した.腹部および骨盤の CT で,壊死領域を伴うリンパ節腫脹が認められた.診断検査が行われた.
CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH
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細菌叢,肥満,発達
Microbiota, Obesity, and Development肥満の原因は,遺伝子と環境以外は十分に解明されていない.最近の研究で,マウスを幼若期に抗菌薬に曝露すると,腸内細菌叢が変化し,それによって身体組成への永続的な影響が誘発されることが示された.
PERSPECTIVE
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透明性と欧州医薬品庁
Transparency and the European Medicines Agency欧州医薬品庁は,公衆衛生上の利益に従って,2010 年に文書へのアクセスに関する方針を,2014 年にはヒト用医薬品の臨床データの発表に関する方針を採択して,臨床試験データの透明性に関する新しい基準を設けた.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE VIDEO
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頸部大動脈弓
Cervical Aortic Arch23 歳の健常な女性が,受診の 2 年前にはじめて認められた,心雑音と次第に拍動するようになった頸部腫瘤の評価のため紹介されてきた.身体診察で,動画で示す頸部右側の顕著な拍動と,拡張早期雑音が認められた.
VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE
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肘内障の整復
Reduction of Pulled Elbow肘内障は小児期に好発する外傷であり,簡単な介入により整復可能である.この介入は外来で実施可能であり,速やかに結果を得ることができる.この動画は,医師に対して肘内障の治療を指導するものである.
INTERACTIVE PERSPECTIVE
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エボラウイルス病 ― 現在の知見
Ebola Virus Disease ― Current Knowledgeエボラウイルスに関する現在の知見と,エボラウイルス病の集団発生の歴史を振り返る双方向の画像が更新され,回復期の治療法と,薬剤やワクチンの開発に関する情報が更新された.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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オバマケアと共和党
Obamacare and the RepublicansJonathan Oberlander が,中間選挙の結果が,医療費負担適正化法の将来に関して意味するところを論じている.