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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
April 20, 2017
Vol. 376 No. 16
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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1 型糖尿病における網膜症スクリーニング
Screening for Retinopathy in Type 1 Diabetes糖尿病網膜症の「発症前」の状態から,増殖網膜症,臨床的に重要な黄斑浮腫へと進行する確率が推定された.患者の現在の網膜症重症度と糖化ヘモグロビン値に基づき,個別にスクリーニング頻度を決定することは,実行可能であるように思われる.
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ボコシズマブによる脂質低下のばらつき
Variability in Lipid Reduction with Bococizumab抗 PCSK9 抗体ボコシズマブとプラセボとを比較した 6 件の試験で,12 週の時点における LDL コレステロール値の低下は,ボコシズマブがプラセボより 55.2 パーセントポイント大きかった.しかし,多くの患者で出現した抗薬物抗体により,低下の程度が減少した.
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ボコシズマブによる心血管転帰
Cardiovascular Outcomes with BococizumabPCSK9 阻害薬ボコシズマブとプラセボとを比較する 2 件の無作為化試験で,主要有害心血管イベントに関して,よりリスクの低い患者群ではボコシズマブによる利益は認められなかったが,よりリスクの高い患者群では有意な利益が認められた.
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再生不良性貧血に対するエルトロンボパグと免疫抑制療法
Eltrombopag and Immunosuppression for Aplastic Anemiaエルトロンボパグ+標準的免疫抑制療法の第 2 相臨床試験で,エルトロンボパグを 6 ヵ月間投与した患者における 6 ヵ月の時点での完全奏効率は 58%であった.免疫抑制療法が単独で行われた過去の症例では,完全奏効率は約 10%であった.
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尋常性乾癬に対するリサンキズマブとウステキヌマブとの比較
Risankizumab vs. Ustekinumab for Plaque Psoriasis中等症~重症の尋常性乾癬患者 166 例を対象とした第 2 相試験で,IL-23 を選択的に阻害するヒト化モノクローナル抗体リサンキズマブにより,IL-12/23 阻害薬ウステキヌマブと比較して良好な臨床効果が得られた.
REVIEW ARTICLE
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鎌状赤血球症
Sickle Cell Disease鎌状赤血球症は,DNA の 1 塩基が変化することで引き起こされるが,その臨床症状には他の遺伝子と,行動因子・環境因子が影響している.最近得られた知見は,疾患の経過を変化させる介入方法の発見が早まっていることを示している可能性がある.
PERSPECTIVE
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オピオイドの蔓延に対処する
Addressing the Opioid Epidemic米国食品医薬品局(FDA)は,オピオイド承認を決定する際に,公衆衛生上の検討事項を考慮に入れられるようにすることを提案している.しかし,FDA がマーケティングやプロモーションに影響を与えるためにラベル情報を変更することは,すでに可能であるかもしれない.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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大理石骨病
Osteopetrosis6 歳の女児が,歯が1 本しか生えていないこと,聴覚障害,視力障害,低身長で受診した.診断を下すにあたり画像検査が有用であった.
NEJM QUICK TAKE
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尋常性乾癬を治療する
Treating Plaque PsoriasisIL-23 のサブユニットを標的とするウステキヌマブは,乾癬患者に対する有効性と安全性が示されている.しかし,さらに有効な IL-23 阻害薬はあるのであろうか? 最新の研究知見が短い動画にまとめられている.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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プレッシャーを受けて
Under Pressureこの双方向の特集記事では,息切れと咳嗽を呈する 61 歳の男性の症例を紹介する.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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米国医療保険法(AHCA)をめぐるたたかい
The Struggle over the AHCAJonathan Oberlander が,新たな医療法案を通過させようとする共和党議員の取組みについて論じている.