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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
January 19, 2017
Vol. 376 No. 3
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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一次進行型多発性硬化症に対するオクレリズマブ
Ocrelizumab in Primary Progressive Multiple Sclerosis抗 CD20 陽性ヒト化抗体オクレリズマブを投与された一次進行型多発性硬化症患者は,プラセボを投与された患者より,12 週間持続する臨床的増悪をきたす可能性が低かった.オクレリズマブは,MRI 上の病変の活動性が低いことに関連していた.
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再発性多発性硬化症に対するオクレリズマブとインターフェロンβ-1a の比較
Ocrelizumab vs. Interferon Beta-1a in Relapsing MS再発性多発性硬化症患者を対象とした 2 つの試験で,抗 CD20 陽性モノクローナル抗体オクレリズマブは,インターフェロンβ-1a と比較して,年間再発率と障害進行リスクが低く,MRI 所見が良好であることに関連していた.
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カンナビノイドによる「ゾンビ」集団発生
“Zombie” Outbreak Caused by a Cannabinoidニューヨーク市の 1 地区において,違法薬物により昏迷状態となり救急搬送された患者が,1 日に 18 例いた.医師,警察,公衆衛生当局,毒物専門家らの迅速な連携により,カンナビノイドの AMB-FUBINACA が原因物質として同定された.
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超多剤耐性結核
Extensively Drug-Resistant Tuberculosis南アフリカで行われた研究で,世界的な公衆衛生上の脅威として出現している超多剤耐性結核には,薬剤耐性の新規出現よりも薬剤耐性株の伝播が大きく関連していることが示された.
REVIEW ARTICLE
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肥満
Obesity肥満は米国内に蔓延し,人々の罹患率・死亡率に大きく寄与している.治療法には,行動療法,薬物療法,肥満手術などがある.肥満の後遺症の一部は,減量によって回復する.減量を維持することが課題である.
PERSPECTIVE
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集団の健康
Population Health州政府の医療政策担当責任者から成る超党派グループが,米国の新政権に向けての議題を作成した.そのなかには,超党派にとって魅力があり,エビデンスに裏付けられ,法律を新たに制定しなくても達成できる,集団の健康を改善するための政策が含まれている.
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予期せぬことの心理触媒的効果
Psychocatalytic Benefits of the Unexpected故意に患者の不意を突こうとしていると言う医師はほとんどいないであろう.しかし,適切な状況下では,そうすることにより「心理触媒的」効果とでもいうべきものがもたらされ,見方を変えるきっかけになったり,はっきりと変えさせたりすることができる.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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胃バイパス術後の渦巻徴候
Swirl Sign after Gastric Bypass7 年前に胃バイパス術を受けた 56 歳の男性が,中腹部痛,悪心,胆汁嘔吐を訴えて受診した.CT にて腸と腸管膜血管の渦巻徴候が認められた.
NEJM QUICK TAKE
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合成カンナビノイドによる集団中毒
Mass Intoxication with Synthetic Cannabinoids2016 年 7 月,ブルックリンの救急医療サービスは,ハーブ「香料」製品に曝露した 33 人の集団中毒の現場に対応した.人々のゾンビのような行動の原因はどのように同定されたのであろうか? 最新の研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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評価される医師
Physicians under ReviewVivian Lee が,患者からのフィードバックを医師と医療制度が最大限に活用する方法を論じている.