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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
July 13, 2017
Vol. 377 No. 2
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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クローン性造血と冠動脈疾患
Clonal Hematopoiesis and Coronary Heart Disease加齢に伴うクローン性造血の発生は,冠動脈石灰化が進行するとともに,冠動脈疾患リスクが 2 倍近く高いことに関連していた.これらはおそらく炎症マーカーの産生亢進によるものである.
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HER2 陽性乳癌に対するペルツズマブとトラスツズマブの併用
Pertuzumab plus Trastuzumab in HER2-Positive Breast Cancerこの試験では,HER2 陽性早期乳癌に対して,トラスツズマブ+化学療法にペルツズマブを追加することにより,浸潤性疾患のない生存率が改善したが,下痢の発現率が上昇した.
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前立腺癌に関する PIVOT 試験の長期結果
Long-Term Results of the PIVOT Prostate-Cancer Trial前立腺癌を有する男性を根治的前立腺全摘除術群と経過観察群に無作為に割り付け,中央値 12.7 年間追跡した結果,手術群の全生存率に有意な上昇は認められなかった.
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食事と全死亡および死因別死亡
Diet and Total and Cause-Specific Mortality12 年間における食事の質の変化と,全死亡および死因別死亡との関連を調査した研究で,経時的な食事の質の改善と死亡リスクの低下とのあいだに,一貫した関連が存在することが示された.
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短報:スペインにおけるクリミア・コンゴ出血熱
Brief Report: Crimean–Congo Hemorrhagic Fever in Spainクリミア・コンゴ出血熱は広く分布しているダニ媒介疾患である.この報告では,スペインにおける伝播が確認され,地理的分布が拡大していることが示されている.
REVIEW ARTICLE
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筋萎縮性側索硬化症
Amyotrophic Lateral Sclerosis肢体不自由をきたすこの運動ニューロン疾患(別名ルー・ゲーリッグ病)の遺伝子異常や,病態生理学の解明が進んでいる.しかしそれらの情報は,疾患の経過を変化させる介入にまで結び付いていない.
MEDICINE AND SOCIETY
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科学の進歩
The March of Science科学を求めるデモ行進が政策や国民の認識に影響を及ぼすかどうかは別として,さまざまな集会,現在の政治情勢,科学的コミュニケーション活動の原動力において次のような問いが提起されている:科学のプロセスに停滞が不可避であることを考慮すると,不信を助長しないためにはどうすればよいのだろうか?
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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大動脈可動性血栓
Mobile Aortic Thrombi本態性血小板血症と冠動脈疾患を有する 85 歳の女性が,腹痛を訴えて救急受診した.腹部 CT と大動脈の心電図同期 MRI で認められた 4 つの大動脈内血栓を動画で紹介する.
NEJM QUICK TAKE
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クローン性造血とアテローム性動脈硬化
Clonal Hematopoiesis and Atherosclerosis未確定の潜在能をもつクローン性造血(CHIP)は,死亡率と冠動脈疾患発生率を上昇させる.CHIP はアテローム性動脈硬化をも引き起こすのであろうか? 新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE
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圧変換器の使用
Use of Pressure Transducers使い捨ての圧変換器は,生理学的圧力を正確に,連続的に測定するために用いられている.この動画では,成人の血行力学的圧のモニタリングを目的とした圧変換器の使用についてまとめている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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高い薬価を徐々に引き下げる
Chipping Away at High Drug PricesJeremy Greene が,先発の必須医薬品の価格のつり上げを禁止するメリーランド州法について論じている.