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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
November 30, 2017
Vol. 377 No. 22
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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慢性片頭痛に対する抗 CGRP モノクローナル抗体
Monoclonal Anti-CGRP Antibody for Chronic Migraine慢性片頭痛患者を対象とした 12 週間の試験で,抗カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)抗体フレマネズマブの 1 ヵ月ごとまたは 3 ヵ月ごとの皮下投与により,頭痛日数がプラセボ投与と比較して有意に減少した.片頭痛特異的 QOL も,フレマネズマブのほうが有意に高かった.
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エレヌマブによる反復性片頭痛の治療
Episodic Migraine Treated with Erenumabカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体に対するモノクローナル抗体エレヌマブの月 1 回の皮下投与により,片頭痛の発作頻度が月に約 2 日有意に減少し,片頭痛による日常生活機能への影響が有意に減少した.
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心臓手術における赤血球輸血の閾値
Red-Cell Transfusion Threshold for Cardiac Surgery無作為化試験で,心臓手術を受ける予定の患者 5,243 例が,赤血球輸血の閾値を制限する群と制限しない群に割り付けられた.閾値制限は,死亡,心筋梗塞,脳卒中,腎不全から成る複合転帰に関して,閾値非制限に対して非劣性を示した.
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小児肥満の発育曲線
Growth Trajectories of Childhood Obesity小児期からの生涯にわたる発育曲線をシミュレーションするために,米国を代表する 5 つの縦断的研究の身長・体重データを統合した.肥満の早期発症は,とくに重度肥満の小児について,将来の肥満を予測した.
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ウガンダにおける HIV 感染予防の取組みと HIV 感染症発生率
HIV Prevention Efforts and Incidence of HIV in UgandaHIV 感染の予防は世界的優先事項である.この論文では,ウガンダのラカイにおける男性の包皮切除術,HIV 治療,行動介入の実施拡大と,HIV 感染症発生率との関連が評価された.
REVIEW ARTICLE
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急性移植片対宿主病
Acute Graft-versus-Host Disease造血細胞移植後 3 ヵ月以内に骨髄ドナーの T 細胞が宿主への攻撃を開始すると,急性移植片対宿主病を発症する.この疾患は主に皮膚,肝臓,消化管が障害され,免疫抑制薬で治療される.
CORRESPONDENCE
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DNR の入れ墨のある意識不明の患者
An Unconscious Patient with a DNR Tattoo救急医療隊員が,胸部に「Do Not Resuscitate(蘇生不要)」という入れ墨のある意識不明の 70 歳の男性を救急部に搬送してきた.ICU チームは,入れ墨に示された患者の意向を尊重することを決めた.その後,患者が自筆した蘇生処置拒否指示書の写しを入手した.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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ツェンカー憩室
Zenker’s Diverticulum67 歳の男性が,8 ヵ月前から続く嚥下困難と吐逆症状を訴えて胃腸科クリニックを受診した.バリウムによる食道造影検査にて,ツェンカー憩室に一致する,囊状に膨出した食道病変を認めた.
NEJM QUICK TAKE
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慢性片頭痛に対する予防療法
Preventive Therapy for Chronic Migraine慢性片頭痛患者は,機能障害をきたし,QOL が低い.予防療法が推奨されるが,十分に使用されないか,十分に効果が得られないことがある.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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医療費負担適正化法を修正する
Fixing the ACALinda Blumberg が,保険市場の安定化と,個人加入保険の保険料値下げの提案について論じている.