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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
August 23, 2018
Vol. 379 No. 8
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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心停止に対するエピネフリン
Epinephrine in Cardiac Arrest院外心停止患者 8,014 例を対象とした無作為化試験において,エピネフリンの使用は,プラセボを使用した場合よりも,30 日生存率を有意に高めたが,神経学的転帰が良好な生存者の割合は高くなかった.
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悪性黒色腫の脳転移に対する免疫療法
Immunotherapy for Melanoma Brain Metastases未治療の脳転移を有する悪性黒色腫の患者において,ニボルマブとイピリムマブの併用により,完全奏効が得られた割合は 26%,部分奏効が得られた割合は 30%であった.
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出血を予防するためのトラネキサム酸
Tranexamic Acid for Preventing Blood Loss経腟分娩後にオキシトシンの予防投与を受けた女性を対象とした多施設共同二重盲検無作為化比較試験で,分娩後,トラネキサム酸の予防投与を追加することで,分娩後出血の発生率がプラセボと比較して有意に低くなることはなかった.
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経腟分娩後の出血予防のためのカルベトシン
Carbetocin to Prevent Hemorrhage after Vaginal Birth経腟分娩後の熱安定性カルベトシンによる治療は,500 mL 以上の出血や子宮収縮薬の使用の予防に関して,オキシトシンに対し非劣性であった.1,000 mL 以上の出血の予防に関しては非劣性は示されなかったが,イベント発生率は低かった.
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BRCA 変異乳癌におけるタラゾパリブ
Talazoparib in BRCA-Mutated Breast CancersDNA 修復経路遺伝子 BRCA に生殖細胞系列変異を有する乳癌患者において,ポリ(アデノシン二リン酸リボース)阻害薬タラゾパリブの投与により,無増悪生存期間について標準化学療法を上回る有意な利益が得られた.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
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発熱,悪寒,筋肉痛,皮疹が現れた男性
A Man with Fever, Chills, Myalgias, and Rash48 歳の男性が,発熱,悪寒,筋肉痛,下痢を呈して受診した.検査で,全身リンパ節腫脹,肝脾腫大,びまん性の皮疹,中等度の好酸球増多が認められた.診断のための検査の結果を受け取った.
PERSPECTIVE
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ダニ媒介疾患
Tickborne Diseasesダニ媒介疾患の負担は大幅に増大しており,この傾向は続くものと考えられる.予防と管理は,次善の診断方法,新興ウイルスに対する治療選択肢の欠如,ワクチンの不足に阻まれている.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE VIDEO
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星状硝子体症
Asteroid Hyalosis54 歳の女性が,眼の定期検査のため受診し,左眼に輝きを伴う複数の混濁が認められた(動画で紹介する).これは星状硝子体症に一致する所見である.
CLINICAL PRACTICE AUDIO
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リンチ症候群に関連した大腸癌
Lynch Syndrome–Associated Colorectal Cancerリンチ症候群は,大腸癌と関連するもっとも一般的な遺伝性症候群で,大腸外の癌とも関連している.診断の確定には,ミスマッチ修復欠損を引き起こす遺伝子における生殖細胞系列変異を検出する必要がある.
NEJM QUICK TAKE
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分娩後出血を予防する
Preventing Postpartum Hemorrhage分娩後出血は母体死亡の原因としてもっとも多い.予防の標準療法であるオキシトシンは冷蔵する必要があり,多くの国では利用できない.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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オバマケアに対する攻撃
Attacks on ObamacareJonathan Oberlander が,医療費負担適正化法に対する共和党の反対の結果について論じている.