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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
January 31, 2019
Vol. 380 No. 5
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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心内膜炎に対する抗菌薬投与
Antibiotic Treatment for Endocarditisデンマークの心臓専門施設で行われたこの無作為化比較試験では,細菌性心内膜炎の治療を目的とした抗菌薬静脈内投与と一部経口投与とが比較された.転帰は 2 群で同様であった.
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骨髄炎に対する経口抗菌薬
Oral Antibiotics for Osteomyelitis整形外科領域感染症は通常,抗菌薬静脈内投与により治療される.この試験では,複雑な整形外科領域感染症患者 1,054 例を,治療開始から 6 週間,抗菌薬を経口投与する群と静脈内投与する群に割り付けた.1 年の時点で,経口投与は静脈内投与に対して非劣性を示した.
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冠動脈バイパス術における両側と片側の内胸動脈グラフトの比較
Bilateral vs. Single ITA Grafts for CABG無作為化試験で,冠動脈バイパス術(CABG)を受ける予定の 3,102 例が,内胸動脈グラフトの両側 2 本を使用する群と片側 1 本を使用する群に割り付けられた.10 年の時点で,全死因死亡率に群間で有意差は認められなかった.
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血液透析中の患者における鉄静注
Intravenous Iron in Patients Undergoing Hemodialysisエンドポイントの評価を盲検下で行う多施設共同非盲検試験で,維持血液透析中の成人が高用量の鉄を積極的に投与する群と,低用量の鉄を反応に応じて投与する群に割り付けられた.高用量の鉄療法は,低用量の鉄療法に対して非劣性を示し,赤血球造血刺激因子製剤の投与量がより低くなった.
REVIEW ARTICLE
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飢餓,口渇,塩分摂取の神経制御
Neural Control of Hunger, Thirst, and Salt Intake新しい神経科学技術によって,食物,水,塩の重要な欲求に関わるニューロンと経路を評価し,疾患をもたらす恒常性の異常に取り組むための標的となりうる要素を明らかにすることが可能になった.
CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH
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PARP 阻害薬とパーキンソン病
PARP Inhibitors and Parkinson’s Disease最近の研究で,ポリ(アデノシン 5’-二リン酸-リボース)ポリメラーゼ 1(PARP1)という酵素が,パーキンソン病における神経細胞死のメディエータであることが示唆されている.この知見はまた,現在一部の乳癌と卵巣癌の治療に使用されている FDA 承認済みの PARP1 を阻害する薬剤クラスを,パーキンソン病治療薬の候補とすることを支持している.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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首振り人形症候群
Bobblehead-Doll Syndrome2 年前から過剰な点頭のみられる 5 歳の女児が受診した.頭部 MRI で,鞍上部くも膜囊胞と脳室拡大を認めた.動画では,首振り人形症候群の典型的な動きを呈するこの児を紹介する.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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ギャップを埋める
Bridging the Gapこの双方向性の症例報告では,公園で無反応状態で発見され,そばには緑色の液体の入った 1 ガロン(約 3.8 L)の容器が転がっていた 21 歳の男性を取り上げる.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
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腹痛と血便を呈した男性
A Man with Abdominal Pain and Hematochezia18 歳の男性が発熱,腹痛,血便で入院した.入院後,体温が 40.2℃まで上昇した.入院の 11 時間前に採取された血液培養検査で,肺炎桿菌とグラム陽性球菌を認めた.診断がなされた.
NEJM QUICK TAKE
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感染性心内膜炎の入院期間を短縮させる
Reducing Hospital Stays in Infective Endocarditis感染性心内膜炎患者は一般的に,抗菌薬の静脈内投与を最長 6 週間受ける.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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銃による暴力を抑制する
Curbing Gun ViolenceMegan Ranney が,#ThisIsOurLane 運動と,銃による暴力の蔓延の解決策の唱道における医療従事者の役割について論じている.