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「私の論文が『NEJM』に載ったときの話」無料配布中

過去にNEJMに論文が掲載された14人の日本人著者に,投稿から掲載までの体験談を執筆いただきました.この貴重な体験談を読むことのできる小冊子「私の論文が『NEJM』に載ったときの話」を無料で配布しています.

The New England Journal of Medicine 投稿体験談をまとめるにあたって

医学的な研究をし,それを論文にまとめ上げることは大変な労苦です.まして,英語で論文にすることは至難の業のように思えます.これから,英語で,それも医学基礎研究ではなく臨床研究の論文を書こうと思っている皆さんのお役に立つだろうと思いこの小冊子をまとめてみました.

まず,論文を読むことから始めましょう.皆さんは,英語に苦手意識を感じていませんか?英語に限らず,医学論文は形式が決まっているので,その形を知れば,簡単に読みこなすことができます.The New England Journal of Medicine(NEJM)は 200 有余年の歴史のなかで,他の医学雑誌の規範となって,スタイルが確立されているので,臨床論文は NEJM から読んでみましょう.Original Articles の abstract や Case Records of the Massachusetts General Hospital,Clinical Problem-Solving などの教育コンテンツから始めましょう.1 年間,毎週読み続ければ,医学英語が身につき,抵抗なく読めるようになるでしょう.Original Articles は要点だけがわかれば十分です.英語の文献を効率よく読めるということは,今後の人生において絶対的な強みとなるはずです.

読むことになれると同時に,自分も NEJM に掲載されるような臨床研究を始めましょう.ご存知のように NEJM は世界の最高峰に位置する臨床系医学雑誌であり,NEJM に論文が掲載されるというのは,まさに偉業といえます.日本人による Original Articles が掲載された数は,過去 15 年間に 20 編程度です.「たったそれだけ?」と思いませんか? 日本からの研究論文では,基礎医学的なものは多くても,臨床医学で世界的レベルのものはまだまだ少ない現状にあります.今回,NEJM に論文が掲載された先生方に大変貴重な体験談をご執筆いただきました.これを読めば,「自分も論文を投稿しよう!」という意欲が湧いてくるかもしれませんし,今後進むべき道への「気づき」が得られるかもしれません.きっと,非常に高いレベルのモチベーションをゲットできると思います.ぜひ,ご一読いただき,日本から多くの論文が NEJM に掲載されることを期待します.

北村 聖
東京大学大学院医学系研究科 医学教育国際研究センター 教授
The New England Journal of Medicine 日本語アブストラクト監修者