The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

January 16, 2003 Vol. 348 No. 3

幼児における初回の有熱性尿路感染症後の画像検査
Imaging Studies after a First Febrile Urinary Tract Infection in Young Children

A. Hoberman and Others

背景

米国小児科学会のガイドラインでは,初回の尿路感染症後の幼児に対し,排尿時膀胱尿道造影図と腎臓の超音波画像を撮るよう推奨している;また,テクネシウム 99m で標識されたジメルカプトコハク酸を用いた腎スキャンも,ほかの専門家から支持されている.われわれは,画像検査が,有熱性尿路感染症にはじめてかかった幼児における管理を変更させるか,あるいは転帰を改善させるかどうかを検討した.

方 法

小児(月齢 1~24 ヵ月)309 例を組み入れた前向き研究で,超音波画像と最初の腎スキャンを,診断後 72 時間以内に行い,コントラスト排尿時膀胱尿道造影を 1 ヵ月後に行った.また,腎スキャンを 6 ヵ月後に再度行った.

結 果

小児の 88%(309 例中 272 例)では,超音波検査の結果は正常であった;同定された異常によって,管理は変更されなかった.小児の 61%(309 例中 190 例)は,急性の腎盂腎炎と診断された.膀胱尿道造影を受けた小児の 39%(302 例中 117 例)は,膀胱尿管逆流症であった;これら小児の 96%(117 例中 112 例)では,膀胱尿管逆流症のグレードが I,II,または III であった.小児の 89%(309 例中 275 例)に対して,繰り返しスキャンを行った;これら小児の 9.5%(275 例中 26 例)に腎瘢痕がみられた.

結 論

疾患の急性期に行われる超音波検査は,有用性が限られている.逆流症を同定するための排尿時膀胱尿道造影図は,抗菌剤の予防的投与が再感染や腎瘢痕の減少に有効である場合にのみ有用である.初診時に得られた腎スキャンは,急性の腎盂腎炎を有する小児を同定し,6 ヵ月後に得られたスキャンは,腎瘢痕を有する小児を同定する.以前に有熱性尿路感染症を患った小児全例では,その後の有熱性疾患罹患中に尿検査,尿培養,または両方を定期的に行うことで,早期または後期のスキャンを行う必要性はおそらくなくなるであろう.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2003; 348 : 195 - 202. )