The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

June 12, 2003 Vol. 348 No. 24

高血圧の治療を受けた患者における携帯型血圧測定記録の予後予測における有用性
Prognostic Value of Ambulatory Blood-Pressure Recordings in Patients with Treated Hypertension

D.L. Clement and Others

背景

高血圧の治療を受けた患者において携帯型血圧測定(ABPM)で 24 時間記録した血圧が,診察室で測定した血圧や,他の心血管系の危険因子とは独立して心血管イベントを予測するかどうかは不明である.

方 法

中央値 5 年の追跡期間(範囲 1~66 ヵ月)に,高血圧治療を受けた患者のベースライン時の携帯型血圧測定による血圧と,その後の心血管イベントとの関連性を評価した.対象は 1,963 例であった.

結 果

患者 157 例で新たな心血管イベントが確認された.年齢,性別,喫煙状況,糖尿病の有無,血清コレステロール濃度,体格指数,脂質低下薬使用の有無,心血管イベントの既往の有無,および診察室で測定した血圧を補正した Cox 比例ハザードモデルでは,24 時間携帯型血圧測定での収縮期血圧と拡張期血圧の平均値がより高いことが,新たな心血管イベントの独立した危険因子であった.血圧の標準偏差(SD)が 1 増加したことに関連した心血管イベントの補正相対リスクは,携帯型血圧測定による 24 時間の収縮期血圧では 1.34 であり(95%信頼区間 1.11~1.62),携帯型血圧測定による日中の収縮期血圧では 1.30(95%信頼区間 1.08~1.58),携帯型血圧測定による夜間の収縮期血圧では 1.27(95%信頼区間 1.07~1.57)であった.携帯型血圧測定による拡張期血圧については,相当する血圧の SD が 1 増加することに関連した心血管イベントの相対リスクは,それぞれ 1.21(95%信頼区間 1.01~1.46),1.24(95%信頼区間 1.03~1.49),および 1.18(95%信頼区間 0.98~1.40)であった.

結 論

高血圧の治療を受けた患者では,診察室で測定した血圧などの標準的な危険因子で補正したあとでも,携帯型血圧測定での収縮期血圧と拡張期血圧がより高いことは心血管イベントを予測する.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2003; 348 : 2407 - 15. )