The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

July 3, 2003 Vol. 349 No. 1

高リスク乳癌における大量化学療法と自家幹細胞移植を併用する,または併用しない従来の補助化学療法
Conventional Adjuvant Chemotherapy with or without High-Dose Chemotherapy and Autologous Stem-Cell Transplantation in High-Risk Breast Cancer

M.S. Tallman and Others

背景

腋窩リンパ節転移が 10 個以上ある原発性乳癌の女性では予後が不良である.自家造血幹細胞移植を併用した大量化学療法は,再発のリスクが高い患者に補助療法を行う場合に有効であると報告されている.

方 法

腋窩リンパ節転移が同側に 10 個以上ある原発性乳癌の女性患者 540 例を,シクロホスファミド,ドキソルビシン,フルオロウラシル(CAF)を用いた 6 サイクルの補助化学療法を受ける群,または同じ補助化学療法を受けたあとにシクロホスファミドとチオテパを用いた大量化学療法と自家造血幹細胞移植を受ける群に,無作為に割付けた.

結 果

適格患者 511 例のあいだでは,CAF のみを受けた患者と CAF に加えて大量化学療法と幹細胞移植を受けた患者で,無病生存率,全生存率,再発までの時間に有意差は認められなかった.厳格な適格基準を満たした患者 417 例では,幹細胞移植を受けた患者は CAF のみを受けた患者よりも,再発までの時間が長かった.移植群では,9 例の患者が移植に関連した合併症により死亡し,9 例が骨髄異形成症候群または急性骨髄性白血病を発症した.

結 論

CAF を用いた 6 サイクルの補助化学療法に加え,大量化学療法と自家造血幹細胞移植を行うと再発リスクが減少する可能性があるが,腋窩リンパ節転移が 10 個以上ある原発性乳癌の女性患者の転帰は改善されない.このような患者に対しては,従来量の補助化学療法が依然として標準的な治療法である.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2003; 349 : 17 - 26. )