The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

April 29, 2004 Vol. 350 No. 18

HIV-1 感染の初期治療におけるヌクレオシド 3 剤投与レジメンとエファビレンツ併用レジメンの比較
Triple-Nucleoside Regimens versus Efavirenz-Containing Regimens for the Initial Treatment of HIV-1 Infection

R.M. Gulick and Others

背景

ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬の 3 剤投与レジメンは,ヒト免疫不全ウイルス 1 型(HIV-1)感染の初期治療に用いる,非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬併用レジメンまたはプロテアーゼ阻害薬併用レジメンの代替となる.しかし,直接比較したデータは少ない.

方 法

この無作為二重盲検試験では,HIV-1 感染被験者に行う初期治療として,ジドブジン+ラミブジン+アバカビル,ジドブジン+ラミブジン+エファビレンツ,ジドブジン+ラミブジン+アバカビル+エファビレンツの 3 つの抗レトロウイルスレジメンを比較した.

結 果

ベースライン時の HIV-1 RNA 量の平均が 4.85 log10(71,434)コピー/mL,CD4 細胞数の平均が 238/mm3 の被験者計 1,147 例を組み入れた.データ安全性モニタリング委員会が,事前に定義した治療中止条件を用いて予定されていた審査を行った結果,ヌクレオシド系 3 剤群の治療を中止することと,エファビレンツ群の蓄積データと比較したヌクレオシド系 3 剤群の結果を提出することが勧告された.中央値 32 週の追跡期間後,ヌクレオシド系 3 剤群の被験者 382 例中 82 例(21%)およびエファビレンツ併用群の被験者 765 例中 85 例(11%)が,ウイルス学的失敗を示した.ウイルス学的失敗までの時間は,ヌクレオシド系 3 剤群のほうが有意に短かった(P<0.001).この差は,治療前の HIV-1 RNA 量で層別化した被験者集団のいずれにおいても観察された(100,000 コピー/mL 以上またはそれ未満;両比較の P≦0.001).CD4 細胞数およびグレード 3 または 4 の有害事象の発生率の変化には,有意な群間差はみられなかった.

結 論

HIV-1 感染の初期治療に関するこの試験では,アバカビル+ジドブジン+ラミブジンのヌクレオシド系 3 剤併用療法は,エファビレンツと 2 剤または 3 剤のヌクレオシド系薬剤を併用したレジメンよりも,ウイルス学的に劣っていた.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2004; 350 : 1850 - 61. )